07/30のツイートまとめ

d_AIRain

花アンだって高視聴率だしねえd( ̄  ̄)
07-30 23:47

そもそもアナ雪やマーニーが超ヒット、大ヒットを記録しているのに百合が売れないジャンルとか言ってしまうのはあまりに説得力がない( ̄  ̄)
07-30 23:45

残念ながら百合専門誌のマンガの大半がマンガとしてつまらないのも事実。真に百合が売れないジャンルであるならラブライブやまどマギが百合要素も含めて人気があることの説明がつかない。林家先生や森永先生が百合を描きながら一般誌で戦えている事実から目を背けてはいけない。アマの自分も含めてね。
07-30 23:41

RT @imaitetsuya: もう3年前の漫画ですけど、夏になると『ぼくらのよあけ』をフェアで取り上げてくださる書店さんを今でもちらほらお見受けします 大変うれしいです
07-30 23:34

日本が開発中の超伝導用磁石で10万Aの超大電流を達成、核融合炉実現に一歩近づく 放射脳も安全厨も歓喜 http://t.co/neX5YEOpBv にこまきは磁石なのでにこまきで発電すればいいと思うよ( ̄^ ̄) #ラブライブ #lovelive
07-30 23:05

RT @LilyGeeks: まずはこれ。百合の定義について。 http://t.co/CLnNFaPZhN
07-30 21:45

画像: マリみてd( ̄  ̄) http://t.co/MaaA3GH3Lv
07-30 21:39

画像: にこまき大好き人間ですが凛ちゃんが可愛くて格好良過ぎましたd( ̄  ̄) http://t.co/JAViCRSd6Q
07-30 21:14

RT @oshima_tomo: 夏コミ健全本「ハッピーウェディングバケ-ション」表紙デザイン出来ました~。今回のデザインはぐみちょこちゃん(@93choco )にお願いしました!ベルが箔押しだよ!かわいいデザインでうひぃてなりました!本文できたらまたお知らせします。 http…
07-30 21:03

SSSを聴いているとそんな未来はあり得ないと解っていても、すれ違っても解らないくらいをにこまきで想像して泣ける。・゜・(ノД`)・゜・。後シャフトセキュリティシステムだなと思ってラブライブの聖地は大分昔から内海さんが殺されたパトの聖地だなと思う。 #ラブライブ #lovelive
07-30 08:16

続きを読む

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07/29のツイートまとめ

d_AIRain

RT @hana_monogatari: 『今度僕の番ね』やさしい弱々しい声でこう言って、つと線の中へ入った男の子があった。それは年齢はもう九つにもなるのらしいが、どこやらに病身で発育不完全の様子のある色の蒼白い眉の濃い眼の涼しく綺麗な弱く上品な容子を備えている少年だった。 -…
07-29 12:32

そう言えば紅と桜は全部で97904文字でした。おおよそ10万字。当初の予定は8万字ぐらいと考えていたのですが、世界は二人のためにあるが13463文字までいってしまったのでだいぶ増えました( ̄  ̄) #ラブライブ #lovelive #紅と桜
07-29 00:23

07/28のツイートまとめ

d_AIRain

RT @AiShimokaji: 真姫ちゃんのやりたいこと本編とは全く関係のないにこまきまんがです…!!#ラブライブ版深夜の真剣お絵描き60分一本勝負 http://t.co/mvaZbqKdXs
07-28 19:59

先週末のイベントのせいでテトラ熱が再燃中、でも今週末はほの誕見据えてことほのうみを書きたい(ーー)
07-28 19:50

RT @TOKIO_create: 城島「何この漫画?」国分「リーダー知らないの?ジョジョの奇妙な冒険だよ」スタッフ「実はみなさんとスタンド使いを作る企画が来てまして」山口「作るってどこから?スタンド使いを作る矢から?」SPW財団松岡・長瀬「こんにちわー!」#T
07-28 19:46

RT @natanakane: まあ、実際アニメオタクっておもしろいけど変なやつばっかりだし、しょうがないな
07-28 19:46

@sohsai http://t.co/6MhGSknwqh 絵は描けないので、名前と基礎設定を考えてみました。性格等は「山手線駅恋愛相関図」をそのまま使わせて頂いています。性別が趣味に走っているのでお気に召さないかもしれませんが…。そう言えばラブライブは屋上&団地アニメですね。
07-28 02:30

[投稿][小説] 山手線円環物語(仮)~お試し作成版~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/PSgUJgSR3r #小説 #オリジナル #小説 #創作 #短編 #百合 #エス
07-28 02:20

山手線円環物語(仮)~お試し作成版~ | 雨泉洋悠 #pixiv http://t.co/6MhGSknwqh 大山顕さんの「山手線駅恋愛相関図」をもとにして作成し始めました| ´ω`|
07-28 02:18

07/27のツイートまとめ

d_AIRain

RT @sad1021_: 【悲報】描いた絵がiPhoneのアプリに無断で利用される http://t.co/f0nnleUOu7
07-27 20:23

@129pb こちらこそありがとうございます!ヾ(@⌒ー⌒@)ノpixivの方でも見て頂けてありがとうございます( ̄^ ̄)ゞ今後ともよろしくお願いいたします(=´∀`)人(´∀`=)
07-27 13:54

山手線円環物語(仮)~お試し作成版~

   山手線円環物語(仮)
           ~お試し作成版~
              雨泉 洋悠

 国立山手女子高等学校。
 東京都中央部、百年を越える歴史を持つ、伝統的な女学校。
 特徴的な、円環型の校舎を持つこの学校は、ある特殊な制度のもと、生徒達による、自主的な学校生活の充実を図ることを、学校教育の柱としていた。
 円形校舎の東側と西側、それぞれに存在する、独立した生徒会組織。
 生徒達は、各生徒会に所属し、各行事ごとに、お互いの学力、体力、技能を活かし、互いに切磋琢磨し、競い合うことで、学校生活をより良いものとして行く、義務を担う。

 どうして、貴女は、そこに、いるんですか。
 あの日、私の前から去っていった貴女。
 あれから私の心は、冬の寒さの中に、一人取り残され、凍りついたまま。
 春はもう、私の下には、やってこない。
 翻って、走りだす。
 貴女の声が、聞こえないように、貴女の姿が、見えないように。
 私の名前がもう、貴女に、呼ばれないように。
 私の耳に、遠く聞こえた、貴女が呟いた言葉は、きっと、この場所に舞う、春の欠片達への、言葉。

次回

二人のれみ

 登場人物

東京日和子(ひよこ)  東生徒会長
有楽町摩利(まり)   東生徒会補佐
新橋百合華(ゆりか)  東生徒会補佐
浜松町一愛(ひとえ)  主任審判教師
田町春日(かすが)
品川京華(きょうか)  東副会長
大崎安子(やすこ)
五反田東子(とうこ)
目黒テトラ(てとら)
恵比寿美姫(みき)
渋谷光(ひかる)    東書記・会計
原宿召子(しょうこ)
代々木聖神名(せみな)
新宿瑠美奈(るみな)  西生徒会長
新大久保百子(ももこ} 西生徒会補佐
高田馬場簪(かんざし) 西生徒会補佐
目白和美(かずみ)
池袋乙姫(おとひめ)  西副会長
大塚美波(みなみ)
巣鴨礼美(れみ)
駒込桜(さくら)    主人公
田端麗美(れみ)
西日暮里舎梨(しゃり)
日暮里梨子(りこ)
鶯谷一葉(かずは)
上野偲(しのぶ)    西書記・会計
御徒町雨夜(あまよ)
秋葉原明菜(あきな)
神田神保(みほ)


07/25のツイートまとめ

d_AIRain

紅と桜も終わったし、明日はテトラの聖地へ( ̄^ ̄)ゞ ふと思ったのだけど、自分以外にテトライバーさんとか、ダムライバーさんとか、団地ライバーさんとかはいるのだろうか…(・ω・) #ラブライブ #lovelive #にこまき #紅と桜
07-25 22:33

“「山手線駅恋愛相関図」という記事を書きましたよ http://t.co/JkIF0spRS6 巣鴨と田端の両思いにちょっかいを出す神田。モテるくせに元カノが忘れられない品川。だれかキャラクター化してください。” 百合のプロの皆様に百合でお願いしたい(=´∀`)人(´∀`=)
07-25 20:15

外国では告白ってあまり無いらしいね : ライフハックちゃんねる弐式 http://t.co/vgM7SKnN66 #まとめx3 http://t.co/5CTrxBjGLI 告白は海外では本来神に対してするもの。
07-25 08:14

RT @huyuchan_bot: 「オレに触る時はみんな鍋つかみ越しだぜ……!」
07-25 07:43

にことまき二人あわせて紅桜雨泉洋悠#ラブライブ #lovelive
07-25 00:39

07/24のツイートまとめ

d_AIRain

RT @oshima_tomo: いや~~にこまきはヲタの妄想と思ってましたが公式でお付き合いしてるってことが証明されたとなると歴史認識を変えなければいけませんね
07-24 23:54

RT @oshima_tomo: ごめんね磁石に耐えられなかったこういうことですよね(さぼってない息抜きです http://t.co/YY5cdrLNZ3
07-24 23:54

@noko0301 ひろひさなのでひろとかでd( ̄  ̄)
07-24 07:52

07/22のツイートまとめ

d_AIRain

@noko0301 オッケーです(=´∀`)人(´∀`=)
07-22 23:25

@noko0301 こちらこそフォローありがとうございます!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
07-22 19:53

[投稿][小説] 紅と桜 プロローグリライト~真姫とにこ~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/6AZeRd5h3q #小説 #短編 #百合 #二次創作 #ラブライブ! #にこまき #矢澤にこ #西木野真姫
07-22 19:40

RT @hana_monogatari: やがて読み手の声とともに、札は左右に飛び散りました。声も無く音もなう静かに淑やかに、初音様の細い指先ひとたび札にふるるや、電光石火の早さ、颯と飛びかいて尺ばかり──地を離るるほどの巧みさ、眼の速さ、しかも内輪に内輪にと柔かい札の扱い手の…
07-22 17:19

RT @oshima_tomo: にこちゃんお誕生日おめでとうー!!ごめんねらくがきでごめんねでもおめでとう!#矢澤にこ生誕祭#矢澤にこ生誕祭2014 http://t.co/VnEpfGi4X0
07-22 16:41

[投稿][小説] 紅と桜~TLC-女神の涙~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/UJzQukKlyh #小説 #ラブライブ! #にこまき #矢澤にこ #西木野真姫 #りんぱな #星空凛 #小泉花陽 #のぞえり #東條希 #絢瀬絵里
07-22 15:16

RT @oshima_tomo: にこちゃんはとりあえずいま真姫ちゃんの腕の中でぐっすりだから。やっとねんむさせてもらってるから。
07-22 11:04

RT @muromuromurota: お誕生日おめでとうにこーーー!!! http://t.co/85t2tGzVEy
07-22 00:23

どれだけの言葉を尽くしても、にこちゃんと真姫ちゃん二人の思いを描き切るには足りません

紅と桜、真姫ちゃんからにこちゃんに捧げる25の物語、終わりました。
当初思っていた以上に、沢山(多分トータルで、各話1000人以上)の方に読んで頂けて、良かったです。
やっぱり、ラブライブ、にこまきが持つ、とてつもない魅力と、大きな力を感じます。

4月に桜の下で、5分で組み上げた主な部分は、二つのプロローグと、
そこにりんぱな、のぞえりの話を絡ませた、序盤と終盤の部分です。
まこちゃんの話とか、ことほのうみ、うみまきの話とかを後から付け加えていきました。
ことほのうみの活躍の場が少ないのは、単に三人はアニメ本編で、
ちゃんと色々なものをしっかりと乗り越えていく描写があるので敢えては書かなかった感じです。
本当は海未ちゃん視点でもっと書きたかったのですが、
これから書くことにして紅と桜には余り加えませんでした。

始まりと終わりは日付も含めて最初から決めていました。
今回の話は真姫ちゃんの誕生日に初めて、にこちゃんの誕生日に終わる。
で、その間に25(にこ)の話を書く。
25の捉え方は、そのまんま25本と、
タイトルを連名にした2本を取り外して252、
もしくは加えた27から各プロローグを外して252、
そんな感じになるようにしました。
一番の山場を昨日までに上げたのも、
にこちゃんと真姫ちゃんの物語はこれで全然終わりじゃ無いので、
終わりは誕生日より先に書いて、
誕生日にまたにこちゃんと真姫ちゃんの新しい物語が始まる感じにしたかった感じです。

今まで評価して頂くのとか、あまり気にせず書いていましたが、
この紅と桜を書いている間、評価やブックマークして頂ける度に嬉しかったです。
これからまだまだ、2期の分の話とか、その先も書いて行きます。

とりあえず今他にも色々考えていることもあるので、
暫くそっちに集中します。

今後は紅と桜として続けるか、別のシリーズにするか、まだ未定です。
紅と桜は即興で勢いを優先で書いた面が強いので、
読み直して整合性の取れないところとかを適宜修正して行くか、
もしくは加筆修正してどっかでまとめようかなと思っています。

真夜中の文学23時は続けますし、
一生にこまきしますので、
今後ともよろしくお願いいたします。

にこちゃん誕生日おめでとう!記念② : 紅と桜 プロローグリライト~真姫とにこ~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき)/雨泉洋悠

   紅と桜 プロローグリライト
             ~真姫とにこ~

              雨泉 洋悠

 桜色を燃やし尽くす、情熱の赤い炎、高貴な猫
 高くて、強い目線、長い、細い手足、綺麗、ああいう素敵な子が、きっとにこなんかと違って、本物のアイドルになっていくんだろうな、素敵な声で、歌うんだろうな、甘いんだろうな。
 にこと一緒に、あんな子がアイドルやってくれたら、きっと、一番の特等席で、ずっと眺めているのにな。

 微睡む意識、薄暗かった意識の底から、溢れた花びらを、振り舞わせ、光の中に、立ち戻る。

 瞼を開けば、視界に広がる、情熱の紅。
 同時に、意識を呼び起こす、その紅色から、私の心に触れてくる、彼女の匂い。

 その紅色に、私は顔を埋める。

 何時の頃からか、何度となく夢想した、彼女との、桜色の引き合わせ。
「ん、にこちゃん?」
 彼女も起きた、私の大切な、真姫ちゃん。
 私達を照らす光は、オレンジ色で、真姫ちゃんの紅色を、良く引き立てて、優しく撫でる。
 私もその匂いに、顔を埋めたまま、愛おしい紅色を撫でる。
「お目覚めね、真姫ちゃん。皆帰った後、二人で寝ちゃったみたい、もう夕方よ」
 こないだと同じ長椅子、今日はもう、真姫ちゃんは、あの日と違う、強い真姫ちゃんだ。
「うんん、そっか、どうしようにこちゃん、帰る?」
 眠たげなその高貴な瞳を私に向けて、目元を擦りながら、甘えたような声で言う。
 真姫ちゃん、可愛いな。
 私は今、凄い満たされてる、この溢れる想い、もう何時だって真姫ちゃんに、伝えられるんだ。
「真姫ちゃん可愛い。もうちょっとここにいよう。大丈夫、ちゃんと送るから」
 真姫ちゃん、また瞼を閉じちゃった。
「うん、解った」
 更に、私に身体を預けてくる真姫ちゃん。
 真姫ちゃん、背高いけど、軽いよね、スタイル良い、私の理想。
「真姫ちゃん、そう言えば、真姫ちゃんのママ、観に来てくれてたね。良かったね」
 そう、真姫ちゃんのママ、普通に観に来てくれてた。
「うん、にこちゃんのお陰、ありがとう」
 真姫ちゃんと、こう言う関係になれて、私はやっぱりいま、すごい幸せ。
「真姫ちゃん、私との最初の出会い、ちゃんと覚えてる?」
 それでも、ちょっと、真姫ちゃんに、私達の出会いについて、聞いてみたい。
「うん、覚えてる。にこちゃん面白かったし、変だった。でも、にこちゃんが心の奥に隠そうとしてた、不安に気付いた時、可愛いなって思った。見た目だけじゃないの、何て言うか、全部なの」
 今もまだ、二人の時だけに、見せてくれる、素直な真姫ちゃん。
 あの日の出会い、私にとっても、凄く大切。
「真姫ちゃんはさ、私と、どんな出会いをしたかった?出会えなかったとしたら、どうだった?」
 それでもね、少しだけ真姫ちゃんの気持ち、聞いてみたくなったの。
「えー、私はどんな出会いでも良かったよ、にこちゃんと出会えるなら何でもいい、会えないことなんて考えたくもない。どんな形であっても、にこちゃんに会えるならそれでいい……」
 そう言いながら、真姫ちゃんの、閉じた瞼の奥から、一滴、二滴。
「でもね、こうして出会えたこと嬉しいし、この関係で出会えて良かったと思っているけれども、それでもね、何度か思ったよ。私が、にこちゃんと同い歳で、同じ時にこのオトノキに入学して、ごく自然に、にこちゃんの色が溢れる季節に出会えて、二人で、最初から、一緒に歩いて行けていたらなあって、そうでなくても、もうちょっとだけ早く、春の陽射しの中で、にこちゃんに会えていたらって……」
 溢れ出す、真姫ちゃんの想い、私の心に、全部届く。
 真姫ちゃん、泣かせちゃうのは、胸が締め付けられて、辛いけど、真姫ちゃんが、にこと同じ、その事に泣いてくれること、嬉しいの。
「ありがとう真姫ちゃん、私も何度も思った、何度も夢に見たよ。私は、真姫ちゃんと過ごせる時間が、本当はもっと欲しかった」
 いつの間にか、私の頬も滴が伝ってて、真姫ちゃんの滴と、融け合って、流れていく。

 私達の縁を繋いでくれた、きっとそう女神様、最高級の感謝を、出会いを下さった貴女に捧げます。
 それでも、どうあっても、あなたの引き合わせに対して、私と真姫の、乙女の部分が、疼くんです、嘆くんです、どうかお赦し下さい。

 本当は、真姫ちゃんの誕生日、私がちゃんとお祝いしてあげたかった。
 私の誕生日を、来年は真姫ちゃんが、どう祝ってくれるのかなとか、楽しみにしたかった。
 二人の夏休みを、来年は何処に行こうかとか、話したかった。
 卒業したって、もう絶対に私達は離れないけれども、それでも、私は、この学校に、もっと、真姫ちゃんと一緒に、居たかった。
「にこちゃん、それでもね、やっぱり私は、にこちゃんとこの形で出会えたことも嬉しいの。だって私には、ミューズの皆とは別に、にこちゃんと二人っきりで、にこちゃんの卒業を、哀しむ権利があるの、惜しむ権利があるの。それは、他の皆にはあげない、私だけの、特別な想い出になるの」
 真姫ちゃんの訴えは、子どもじみたように見えて、でも私達の関係、全てを受け入れる強さを感じて、私は思う、それでもやっぱり、私は真姫ちゃんで、良かった。
「ありがとう、真姫ちゃん。また明日から、一緒に頑張って行こう。残りの半年間、二人でちゃんと、楽しんでいこう」
 二人だけの、時間、皆との時間、ちゃんと、楽しもうね、真姫ちゃん。

 にこちゃんに送ってもらいながらの、帰り道、にこちゃんが唐突に言った。
「真姫ちゃん、私これから、皆の前では、真姫って呼ぶからね」
 にこちゃん、また変な事言っている。
「何それ、意味わかんない」
 つまり、二人だけの時はちゃん付けのままだってことだ。
「良いの、私はね、真姫ちゃんとの先輩後輩の関係も大好きなの、それにほら、少しは対外的なアピールも必要なのよ」
 ついさっき、二人で、これからも皆の前での関係は変わらずに行こうって話したのに、やっぱり意味わかんない。
「真姫ちゃんには、自分の魅力に最低限もうちょっとだけでいいから、ちゃんと気付いていておいてほしいのよね、本当は。ほら出待ちの件とかもあったでしょ?あれだって私の中じゃ気が気じゃなかったんだから」
 私の魅力とか、何だか良く解かんないけど、それはきっと私のこだわりと同じで、にこちゃんの中で、譲れない部分なんだろうな、きっと。
「はいはい、好きにしなさいよ。これからも皆の前での態度、私多分変えないからね」
 ここらへんとか、私の中で譲れない部分。
 いきなり皆の前でベタベタするとか、柄じゃないし、にこちゃん以外の人が見てるところでなんて、第一……恥ずかしいじゃない。
「うん、それがいい、これからだって、喧嘩もしたいし、意見もぶつけあいたいし、ただ単に真姫ちゃんと仲良く過ごすんじゃなくて、色んな真姫ちゃんをきちんと見て、受け止めて、これからを過ごしたいの」
 もう、こう言う時だけ、大人な顔して、大人な事言って。
 本当にもう、にこちゃんは可愛いし、格好良いし、素敵なんだから。

 そうやって、私の気持ちを、どれだけ止まらなくさせるつもりなのかしら。
 もう、止める気なんて無いからね、私。

「にこちゃん、今日も、家に泊まって行きなさいよ。こんな暗い時間に一人で帰したくないし、ママも喜ぶから」
 そう言うとにこちゃんは、きょとんと子供みたいな顔した後、桜の花が咲いたように、華やかに笑うの。
 私達の物語、またここから始まるの。

 にこと真姫、二人の物語。

にこちゃん誕生日おめでとう!記念① : 紅と桜~TLC-女神の涙~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき りんぱな のぞえり)/雨泉洋悠

   紅と桜~TLC~
              雨泉 洋悠

 やっぱり、あの時の、あの声は、にこちゃんだったんだ。
 あの時も、あの場所でも、私と同じ、きっと、憧れの眼で、一緒に見ていた。
 だから、いま、にこちゃんを一番近くで支える、この役目だけは、私は誰にも、これだけは、真姫ちゃんにも、絶対に、譲りたくないんだ。

 昨日は、凛ちゃんのお部屋で、今日は、私の部屋で。
「かよちん、昨日は元気無かったけど、今日は元気にゃ」
 お布団の中で、凛ちゃんと、お話。
 昔から変わらない、私と凛ちゃんの、お休みスタイル。
「えへへ、昨日はごめんね、凛ちゃん。私、凛ちゃん教室に置いたまま、どっか行っちゃって」
 昨日、活動休止を決めた後、二人で教室まで戻ったけれども、真姫ちゃんに伝えたい事があって、凛ちゃんを教室に、置いて行っちゃった。
 凛ちゃんは、私が戻るまで、待っててくれて、お迎えしてくれた凛ちゃんの、笑顔を見たら、何だか止まらなくて、凛ちゃんに抱きついたまま、泣いちゃった。
「気にする必要ないにゃ、凛はかよちんの泣き顔は見慣れているにゃ」
 凛ちゃんが、悪気なんて一欠片も無い顔で言う。
「ひどいよ凛ちゃん、それじゃ私いつも泣いてるみたいだよ」
 解ってても、一応批難してみる私、こんな私も、少しずつ凛ちゃんに見せられるようになってきた。
「違うよ、それだけ長く見てるからって事。それに、泣き顔だけじゃなくて、かよちんの気持ちが、表に出ている顔は、全部好きだよ。にこちゃんとアイドルの話をしている時の嬉しそうな顔とかも全部好き!」
 凛ちゃんが屈託なく笑う。
 良いな、凛ちゃんは、いつだって私に、元気をくれる。
 それなのに、昨日の私はひどい。
 凛ちゃんの胸で、泣かせて貰いながら、寝る時も、涙が出ちゃって、凛ちゃんに抱き締めて貰いながら、ずっと、初めて、凛ちゃん以外の人の事、考えていた。
「ありがとう、凛ちゃん。今日もごめんね、私、どうしても、あの時は、にこちゃんを一人にしちゃいけないって、思ったの」
 今日、にこちゃんに、アイドル活動一緒に続けようって、誘われた。
 今日のにこちゃんは、昨日の屋上で見た、にこちゃんとはもう違っていて、何時もの、強くて、決意を秘めた、格好良いにこちゃんに戻ってた。
 私がしたこと、きっと無駄にならなかったんだと思う。
 真姫ちゃんが、ちゃんとにこちゃんの支えになっているのを、感じたの。
 それでも、まだ真姫ちゃんは、きっとまだ戻ってこれないから、にこちゃんは、真姫ちゃんの為、それだけじゃなくて、穂乃果ちゃんの為、それときっと、ことりちゃんの為にも、いつでも戻って来られる場所を、消さないでおきたかった。
 だから、私達を、誘ってくれたんだと思う。
 それは、私と凛ちゃんへの、裏表のない、嬉しい信頼感と、にこちゃんのそういった、背水の決意から、言ってくれたこと。
「気にしなくていいにゃ、凛もそう思うにゃ、にこちゃんがあんな風に凛達の事、買ってくれてるのに断る訳にはいかないにゃ、女が廃るにゃ」
 凛ちゃんもやっぱり、にこちゃんが誘ってくれたこと、嬉しかったんだ。
 私も嬉しい、でも、その決意をにこちゃんにさせる力を持っているのが、真姫ちゃんだけなのが、ごめんね凛ちゃん、私、少しだけ悔しかったの。
 本当はね、凛ちゃん、私が、にこちゃんの事、真姫ちゃんみたいに、支えて上げたかった、そんな気持ちも、あったの。
 でもこれは、きっと恋じゃないから、真姫ちゃんの、にこちゃんの、唯一絶対の恋の方が、ずっと大切な、想いだから。
「真姫ちゃんが居ない時に、にこちゃんを支えるのは、かよちんと凛以外にはありえないよ、これだけは、まだ絵里ちゃんと希ちゃんにも、譲れない役目だよ」
 凛ちゃんが、拳を私の前に突き上げる。
 凛ちゃん、本当は、こう言う皆がバラバラになっちゃうような時に、一番皆の心を受け取っちゃって、苦しくなっちゃう筈なのに、私が昨日元気無かったから、無理して元気付けようとしてくれる。
 凛ちゃんが、本当に元気だったら、今日みたいに、申し訳無さそうに家に泊まって良いかなんて、聞かないの。
 本当に元気な時は、何も言わずに、当たり前に家に来て、一緒に寝てくれるから。

 本当は、凄くか弱い、繊細過ぎるぐらいの、優しい心を持っている、私が、一生をかけて守りたい、私だけの、星のお姫様。

 私は、拳を下ろした凛ちゃんを、自分の胸元に、抱き寄せる。
「ありがとう、凛ちゃん」
 今日は私が、凛ちゃんを、抱きしめて寝る番。
「かよちんは、何時もいい匂いがするにゃ、気持ちが落ち着いてくるにゃ」
 凛ちゃんも、真姫ちゃんとはまた違う、言葉にするのが苦手なタイプだから、私がちゃんと、凛ちゃんの気持ちを、感じ取って上げてないと、いけないの。
「昨日はごめんね、凛ちゃん。今日は、私が昨日のお返しに、凛ちゃん抱きしめながら寝させてもらうね」
 私は、凛ちゃんが、いつでも、安心出来る場所でありたい、凛ちゃんを守る、王子様でいたい。
 だから、昨日の私は、最初で最後、一方的に凛ちゃんに縋って、しかも凛ちゃん以外の人から受けた寂しさを、凛ちゃんに癒してもらう、そんな駄目な王子様。
「かよちんに抱き締められると、凛気持ちよくて、直ぐに寝ちゃいそうにゃ」
 凛ちゃんが、本当にリラックスしてくれているのが、伝わってくるのが嬉しい。
 昨日みたいなことは、きっともう無いけど、明日からも、皆がまた元に戻れるまでは、もしかしたら凛ちゃんがまた苦しくなっちゃうことがあるかも知れないけれども、今だけは、一緒に、にこちゃんの為に、頑張ってもらいたい。

 きっともう、私がにこちゃんの為に、一番近くで頑張れることは、今しか、もう無いから。

「お休みなさい、凛ちゃん。明日からまた、にこちゃんと、三人で、頑張ろうね」
 凛ちゃんを抱き締める手に、すこしだけ力を込める。
「お休みなさい、にこちゃんの為に、皆の為に、明日からまた頑張るにゃ」

 真姫ちゃん、真姫ちゃんがいない間は、にこちゃんと、私と凛ちゃんが、頑張るから、元気になったら、戻ってきてね、私達は、四人で、一つだよ。



   紅と桜~女神の涙~

 人として生きよと、父は、そして、母は言った。

 月に恋した、哀れなる者は、遂に太陽を取り戻しました。
 月は言います、ありがとう、太陽の光があるなら、私は貴女の為にずっと輝きましょう、ずっと見ていて下さい。
 月は、そう言いながらも、もう今までの太陽の方を、見てはいません。
 月は、哀れなる者が持つ、尊い光に、それが何の光であったのか、気付いたのです。

 今日の講堂でのライブ、沢山の人、観に来てくれたなあ。
 にこっち、良かったなあ、穂乃果ちゃんも、ことりちゃんも、真姫ちゃんも、戻って来た。

 もう、にこっち、一人じゃないよ。

 にこっちと真姫ちゃん、今は二人っきりにしてあげたいから、皆、ライブの成功をお祝いした後、バラバラに部室を出た。
 うちも、二人で、戻って来た、何時もの生徒会室。

 えりち、用事があるからって、先に帰っちゃったなあ。

 カードを引いて、自分の前に、一枚ずつ、並べていく。
 あの日、にこっちを示していたカード、今のにこっちは、もう違う。
 仕方ないやん、あの日、うちとにこっちの間に、示されたカードの繋がり、何度やっても、同じカードしか出ないんよ。

 私じゃなかった、ただそれだけなの。

 なんやろ、らしくないなあうち、にこっちのこと、一番喜んであげられるのうちな筈なのに、何でこんな、勝手に流れるん。

 カードに落ちる、雫、一粒、二粒。

 にこっち、何時だったか、冗談交じりにだけど、言ってた、真姫ちゃんの、最初のピアノ、私が聴けていたらなあって。
 ごめんなあ、にこっち、あの時、真姫ちゃんと、会わせてあげられなくて。
 あの時は、何時か九人が揃うためには、穂乃果ちゃんじゃないといけなくて、でも、にこっち乙女だもんね、あの場所に、本当はにこっちが居たかったよね。
 ごめんね、うちも、あの時はまだ、どうやって、にこっちを真姫ちゃんに会わせてあげたら良いか、解らなくて、何とか繋がりを、作ってあげたくて。
 でも、それが結果的に、にこっちの乙女の部分に切なさを残して、あの日一人で居たにこっちは、ずっと消えないのに、ごめんなあ、私がもっと、どうにかしてあげられたら、良かったのに。
 真姫ちゃんとの、最初の出会いも、格好悪いって、拗ねてたね。
 うち、そんな出会いも、素敵やんて、言ったけど、解ってたよ、にこっちが本当に、真姫ちゃんとの、もっとロマンチックな出会いが、欲しかったこと。
 あの日からずっと、にこっちに、ずっと傍に居てくれる人と、会わせてあげたくて。
「うっ、ふっ……」

 もう駄目、溢れそう、止まらないの。

「希、まだ居たのね」
 うちの心、決壊寸前で、聴こえて来る、うちの、一番大切な人の声。
「もう、希ったら、何で一人で泣くのよ。私が知らない所で希が泣くなんて、私が絶対に許さないんだからね」
 えりち、そう言って、当たり前のように、その胸に、私を、抱き締めてくれた。
「良いのよ、希、私は今、希が誰の為に泣きそうなのかなんて、解ってるから、泣きなさいな、思いっきり」
 えりち卑怯やん、そんな事言われたら、もう止まらんよ、うち。
「辛かったよね、苦しかったよね、希。貴女はずっと、にこの為に心を、時間を捧げてきて、私はそんな貴女の、唯一の、心安らげる相手でしょ。だから、幾らでも、受け止めるわ」
 何年ぶりかで、うちは、声を上げて泣いた。
 ごめんな、えりち、今日だけは、えりち以外の、にこっちのための涙を、えりちの胸で流すうちを、赦して。
「貴女の心を、歯を立て、爪を立てて、私に刻みなさい。私にとって、そんなのはなんでもないわ、貴女の心を受け止めるのは、いつだって、私でいたいもの」
 あの日添い遂げてあげられなかった自分と、あの日世界から消えようとしていた、にこっちの為に、うちの涙を、捧げた。

「一年生の時のにこっちな、うちが出会ったばかりの頃のにこっち、凄い可愛かったんよ」
 想い出すのは、にこっちのあの日の、純粋で、無垢な笑顔。
「うん、私はまだ会えてなかったけど、そんなにこの事、ずっと見てたのよね、希は」
 えりちは、少し落ち着いてきたうちを、その胸にずっと抱きとめながら、うちの言葉を聞いてくれる。
「うん、少しずつ、色んな事に傷付いて、心が少しずつすり減っていくにこっちを、ずっと見てた」
 多分、えりちが居なかったら、留まれなかった。
「にこっちが、全部諦めてしまいそうになった時、うちは、もう全部投げ出して、にこっちの為に、削れちゃったにこっちの心を抱き留める為だけに、生きようかなって、少しだけ、考えた」
 でも、にこっちに会う前に、えりちに会えていたから。
「でも、希はそうしなかったのよね。それは、私が居たからかなって、自惚れているけれど、もう一つ、にこを、そんな抜け殻になんて、したくなかったのよね」
 そう、にこっちに強くいて欲しかった。
 何時かにこっちが出会える、うちじゃない、他の誰かの為に、真姫ちゃんの為に。
「でも、それは同時に、にこっちに凄く辛い道を、たった一人で歩かせる事で、長い時間、にこっちを一人に、私はしてしまったの。えりちが居て、そっちの道を選ばなかったこと、後悔はしてないけど、ずっと、にこっちをひとりぼっちにしてしまったこと、心に引っかかってた」
 どっちかしか選べなかったけれども、それでも、うちは、にこっちと二人だけで生きる道も、選んであげたかった。
「希、嬉しそうだったもんね、にこに二人っきりで勉強を教えている間、流石の私も、ちょっと妬けたわー」
 えりちが腕の力を少し強める、ちょっとだけ苦しい、でもこの苦しさこそ、えりちに嫉妬して貰えた証やね。
「もうその頃には、にこっち真姫ちゃんにメロメロやん、はっきりとはしてなくても、のろけ話、乙女話、色々聞いたわ」
 えりちの嫉妬、その頃のにこっちの様子、どっちも可愛くて、ニヤニヤが止まらんよ。
「そんなにこっちがなあ、ある事についてだけ、少しだけ寂しそうに話すんよ。真姫ちゃんとの出会い、もっと格好良く、ロマンチックに出会えていたらなあって」
 寂しそうな、にこっちの顔、それはにこっちの、ずっと変わらない、乙女の部分の、横顔。
「にこと真姫の、出会いって、雨の日の部室の話?希に前に聞いたけど、コミカルではあるけど、充分に素敵な、忘れられない出会いだったと、思うんだけどなあ」
 えりち、裏表なく、素直にそう言ってる。
 その素直さが、うちの救いや。
「にこっち乙女やからなあ、コミカルな出会いは、お気に召さないんよ、きっと」
 本当は解ってる、乙女なにこっちだからこそ、そんな真姫ちゃんとの出会いも、凄く大切に、胸に仕舞っていて、何時だって、抱き締めてる。
 それでもなお、やっぱりにこっちの乙女心は、真姫ちゃんとの、ロマンチックな出会いを夢想するんやろな、きっと。
「私と希の出会いだって、きっとにこの乙女心から見たら、多分そんなにロマンチックじゃないと思うけど、私には充分に素敵な、忘れられない出会いだけどなあ」
 嫌やえりち、あの日の話は、私には少し恥ずかしい。
「まあ、うちもそう思っているけどね」
 恥ずかしいから、やっぱりまだまだえりちの胸の中にいる事にする。
「ねえ希、にこの誕生日の日の、マグダラのマリアの話、覚えている?」
 ああ、あの日の、懐かしい話や。
「覚えてるよ、にこっちは、マグダラのマリアさん。真姫ちゃんはキリストさん」
 真姫ちゃん、えりちが言ったとおり、ちゃんとにこっちを、救ってくれた。
「私ね、昔からずっと考えていたことがあるの。イイスス様は、復活した時、どうしてマリヤ・マグダレナの前に現れたのかなって」
 それはやっぱり、真姫ちゃんと同じで。
「キリストさん、マリアさんのこと好きだったんやないかな」
 真姫ちゃんが、復活する前から、にこっちのこと大好きだったのと同じ。
「そうよね、やっぱり、イイスス様は、復活する前は、自分以外の誰かの為にずっと生きてて、お父様である神様、お母様であるマリア様は、人として生きられなかったイイスス様に、人として生きる日々を、もう一度与えてあげたんじゃないかなって。こんなこと言うと、色んな人から怒られるから、希にしか言わないけどね」
 えりちの言いたいことは、何となく解る。
「うちは、二人に、もう一度始まりをあげられたってこと?」
 うちは、にこっち一筋やし、誰かの為にずっと生きてきたのは、にこっちやから、立場が色々ひっくり返ってる所はあるけれど、えりちが、うちを励ます為に、この喩えを出してくれたのは解る。
「そうね、希は私達を一つにしてくれた、女神だから、希の場合は、にこに誰かの為にじゃなくて、自分の為に歩く道を与えてあげたくて、一緒に歩く相手、真姫を、にこのもとに、復活させた。って解釈になるかしら」
 えりち、女神って、照れるやん。
「アイドルであり続けるにこにだって、アイドルでない、人としてのにこを、ただ当たり前のように、無償の愛で、愛してくれる人が、一人ぐらい居てあげていいと思う。それが、真姫よね」
 それはうちには、無理だった。
 それが出来るのは、真姫ちゃんだけ。
「うん、にこっちに、たった一人でいい、歩き続けて、もしかしたらいつの日にかまた倒れてしまうかも知れないにこっちに、一緒に歩いて傍らに寄り添い支え、最後まで見届ける存在を、与えてあげたかった」
 そして、あの子はそうなるためには、歯を食いしばって立ち上がって、自らの足でにこっちの元に行ってもらう必要があった。
 そして、その手助けは、うちじゃなくて、花陽ちゃんがやってくれた。
「希は、にこが望むような出会いを、与えてあげられなかったかもしれないけど、それでも、この二年間、にこの為にずっと、殆ど全部を捧げて、ちゃんと、真姫という、にこにとっての、掛け替えの無い存在と、出会わせることが出来たと思うわよ。後は私達が二人にできるのは、過ぎて行った過去を振り返ることじゃなくて、残されたここでの日々を、二人が後悔のないように過ごすことが出来るように、手助けして、見守ることだけよ。ただでさえ少なかった二人の時間は、後もう半年しか無いんだから。希も、過去を振り返って、涙するのは、今日で終わりよ」
 えりちはもう、未来を見据えている。
「だからあの時の希の言葉を、私も希にあげるわ。仕方ないのよ、希。希にも私にも、あの時期はあれ以上出来なかった。今回の件もそう、私達はほんの少し道を違えただけでも、またこうして集まることは出来なかった。だから、これから先を、大切にしましょう。皆で、忘れられない日々を、これからも刻んでいきましょう」
 やっぱり、うちにはえりちなんや。
 えりちの胸の中で、頷きながら、もう一度だけ、にこっちの乙女心のために、涙を流した。

「やっぱり希、今日はちょっと、寄り道していきましょう」
 帰り道、えりちが唐突にそんなことを言った。
「どうしたん、えりち、今日は用事あるって言っていたのに、戻って来ちゃったし、大丈夫なん?」
 不満そうに、ちょっとだけ不機嫌そうなえりち。
「用事の方は大丈夫よ。さっきは希のために、ちょっと聞き分けのいい事言っちゃったけど、やっぱりだめ、希は私ののぞみなの」
 そう言って、唐突に手を握って引っ張っていく。
「今日だけは、にこのものにって、思ったけど、やっぱりやだ、私ののぞみに戻す」
 えりち、顔怖いし、手痛いんやけど。
「まずは、ハンバーガー食べに行くわよ、今まで希がにこに捧げた放課後の時間の分、これから取り戻していかないといけないんだから」
 えりち、さっき言ったこと、ひっくり返って、また過去振り返っとるよ。
「今まで知らなかったこと、我慢していたこと、もっともっと、私だって希とやっていくんだから」
 えりち、そんな我慢してたん、うち、全然気付かへんかった。
 うちよりもずっと低めの体温、えりちの手から伝わってくる。
 えりちは、いま、クールに怒っとる。
「今日は、久々に希の家に泊まるからね、これだけは今はまだまだ、私だけの特権なんだから」
 今夜のえりちが怖い。
 うち、哀しみに任せて、今日とんでもないことしてしまったんじゃないやろか。
「こら希、私は怒ってるんだから、ニヤニヤ笑ってるんじゃないの」
 いややん、えりち。えりちの本心からの感情ぶつけられて、うちが嬉しくないわけないやん。
「えへへ、えりちのお泊り嬉しいな」
 自然と顔がにやけてしまうんよ。
「だからもう、希が喜んじゃったら、今日のお仕置きにならないでしょ」
 ああもう、えりちったら、怒ってるとか言いつつ、膨れつつも、ちょっと口元笑ってるし、耳赤いやん、今日もごちそうさま。
 えりちのお陰で、やっぱり今日も、うち幸せ。

次回

プロローグ

07/21のツイートまとめ

d_AIRain

RT @oshima_tomo: みんな、わかってると思うけど…明日はにこちゃんの日よ (西木野談)
07-21 19:23

[投稿][小説] 紅と桜~世界は二人のためにある~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/WaJe4gJBnk #小説 #短編 #百合 #二次創作 #ラブライブ! #にこまき #矢澤にこ #西木野真姫
07-21 13:29

RT @hana_monogatari: 夏かげ仄ぐらき湖のほとり花こそ開け睡蓮の片笑い……その中に立つ水がくれの美しの姫の姿、しろがね色の花蕚に一炷のかおりを焚く如き神秘なる乙女の姿その姿──  -睡蓮-
07-21 09:48

紅と桜~世界は二人のためにある~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき)/雨泉洋悠

   紅と桜~世界は二人のためにある~
              雨泉 洋悠

 ガラスの割れる音が、聞こえるの。
 割れやすくて、壊れやすくて、砕けやすい、壊れてしまった、貴女の、想いの居場所。
 それなのに、壊れてしまったはずなのに、その響きを失わない、輝きを消さない。
 貴女は雨に濡れながらも、再び立ち上がって、一人っきりでも、前に進む。

 ある所に、月に恋した、哀れなる者が居ました。
 その哀れなる者は月に言いました、貴女の輝きを、ずっと見ていたい、と。
 月は言います、私は、太陽の光があれば、ずっと輝けます、ずっと見ていて下さい。
 しかし、ある時、太陽は、沈んだまま、その姿を、隠してしまいました。
 月は言いました、太陽の光を失ってしまった私は、もう輝けないの。
 哀れなる者は、月に誓いました、私が、太陽を取り戻します、待っていて下さい。

 あの日のライブから、私の世界は、少しずつ、変化を見せ始めた。
 あの日のにこちゃんの姿が、心に焼き付いたまま、離れない。
 あの時感じたあの感情が、何だったのか、まだ私は、上手く言葉に出来ないでいる。
 にこちゃんの心が、少しずつ割れていく音が、あの日から、ずっと、今も変わらずに私には聞こえているのに、私達の前に居るにこちゃんは、何も変わらなくて、強さを、何も失ってなかった。
 ことりの件があって、にこちゃんだけじゃなくて、穂乃果が今までに一度も見たことないぐらいに、沈み込んでしまって、まるで太陽が沈んでしまったみたいで、私を導いていたオレンジの色彩は、今はもう、遠い彼方。
 元気づけようとして、屋上でライブの話を、皆と出してみたけれど、穂乃果の心は私が感じ取ってあげられないぐらいに、傷ついていて、それを解っていても、自分を導いた存在の、穂乃果が言った事が、耐え難かったにこちゃんが、穂乃果に想いをぶつけようとするのを、私はただ抱き留める事しか、出来なくて、あの時にこちゃんを止める事が出来なかったら、きっとにこちゃんは、絶対に望んでいない筈なのに、穂乃果を傷付けて、そして、きっと自分も傷付いていた。
 やっぱり、にこちゃんに必要なのは、穂乃果で、私じゃないんだ。
 穂乃果が居なければ、私はにこちゃんの支えになれなくて、力になれない。
 それに、こないだママに言われた言葉が、私の胸に突き刺さる。
 歌も、音楽も、穂乃果もにこちゃんも、私の前から、全部消えてしまいそう。
 私にとっては、にこちゃんも穂乃果も、必要で大切で、どっちも大切だなんて、これは私のただのわがままで、もう、にこちゃんを振り回せない。
 活動休止が決まって、泣きそうなにこちゃんを前にして、何も出来なかった私なんて、にこちゃんの、割れたガラスに手を触れるなんて事は、もう赦されないの。
 それに触れていいのは、やっぱりきっと、希なの。

 だから、私は、もう一度、世界を、殺すの。

「にこっち、真姫ちゃんの気持ちも、解ってあげてな」
 屋上で活動休止を決めた後、泣きそうだった私に、部室まで着いて来て、慰めてくれるのは、やっぱり希。
「うん」
 何だろう、今までにないぐらいに、私の心は今空虚で、ガランとしている。
「にこっち、真姫ちゃんはな、まだ一年生なんよ、真姫ちゃんにとっては、穂乃果ちゃんも大切なんよ」
 希の言葉が、私の心に、殆ど響かない、そんな日が来るなんて、思っても見なかった。

 そんなにも、降り積もったものは多くて、私の心を埋め尽くしていたなんて。

「うん、大丈夫、私は、今までと、何も変わらないから」
 多分この想いが消えることなんてないし、癒えることなんてないし、今までと同じ、ずっと抱えていくだけ。
「ごめんな、にこっち。うちじゃもう……」
 違うのよ希、希が力になれないんじゃなくて、私の問題なのこれは。
「気にしないでいいのよ、希。私はこれまでと変わらないから、大丈夫だから、生徒会に行きなさいな」
 今の私が、ギリギリ出来る笑顔を、何とか希に向けて、促す。
 今はもう、希に寄りかかる訳にはいかないから、私は一人で居た方が良い。
「……解った、これからだって、うちは見ているから、今までにこっちに言った言葉も、全部、忘れんといてな」
 希の優しさが、身に沁みるけれども、今日は、ここで終わり。
「忘れないわよ、大丈夫」
 哀しそうに微笑んで、希は部室を出て行った。
 一人になった途端に、溢れ出す、私の心。
 私は、大好きなものに対する想いが折れてしまった時の、耐え難い苦しみを、哀しみを知っている。
 だから、真姫ちゃんに、強制なんて出来ない。
 私には希が居てくれたけれど、あの子に必要なのは、私ではないのね、きっと。
 私はもう、この想いをずっと抱えていく、忘れたくないもの、あの子がくれたもの、あの子が私の心にくれた暖かさ、どれも大切すぎて、捨てることなんて出来ないもの。
 ああ、止まらないなあ、これ、もう止まらないのかな、どうしようかな。
 このまま、溢れ返ってしまった想いも一緒に、全部流れ出てしまえば良いのに。
 まあ、しばらくここにいれば良いかな。

 もう、この場所には、きっと誰も来ない。

 何となく来てしまったのは、あの日と同じ音楽室で、何か弾いてみようかと思ったけれども、あの日と違って何も思い浮かばなくて、ただ黒と白のコントラストに、視線を落としている。
 私は本当に、もう一度、この音を、歌を、音楽を、捨てないといけないのかな。
 このまま穂乃果が戻らなくて、にこちゃんの傍にも行けなくて、ママの言葉に従ってしまうなら、そうなってしまう。

 そうしたら、もうきっと戻れない。

 自然と、涙が溢れてくる。
 にこちゃんは強いな、私なんか、折れかかった今の自分の心すら支えられなくて、今までにこちゃんに支えて貰っていながら、今の私は、にこちゃんの為に、何も出来ない。
 今にこちゃんのところに行ったら、私は頼って、縋って、にこちゃんに寄りかかってしまう。
 今のにこちゃんを、支えてあげられない。
 それに、にこちゃんを支えるのは、きっと希で、にこちゃんの、のぞみの場所に、引っ張っていくのは、穂乃果。
 私が入り込める隙間が、何処にもない。
「真姫ちゃん、泣いてるの?」
 いつの間にか、ドアの外に、花陽の姿があって、私の方に近付いて来る。
「花陽、凛は?」
 私の眼の前に立った花陽、その顔は哀しそうで、それでもまだ、私みたいに泣いてはいなかった。
 花陽は、ハンカチを差し出してくれて、それを私は使わせてもらった。
 いつも嗅いでいたにこちゃんの香りとは、また違って、フワフワした、甘い、優しい香りがした。
「凛ちゃんには、教室で待って貰ってるよ。どうしても、今日だけは、真姫ちゃんと二人きりで、話さないといけなかったから」
 合宿の時に、花陽は言っていた、今しか話せないことは、今聞かないとダメだって。
「ハンカチありがとう、なに?話って」
 花陽のお陰で、ちょっとだけ、気持ちを落ち着かせる事が出来た。
「真姫ちゃん、今、誰の事を一番に想っている?」
 何時もの花陽とは少し違う、優しさの奥に決意を秘めた瞳で、私の眼を、じっと見つめる。
「誰って……」
 ああ、こんな時でも、やっぱりそう言われて、一番に思い浮かぶのは、穂乃果でなくて、にこちゃんだ。
「真姫ちゃん、その人の事を思って、自然と涙が出て来ちゃう相手なんて、そんなにはいないんだよ?ちゃんと、自分の心と向き合って。穂乃果ちゃんじゃないでしょ?」
 また溢れてきた涙を、花陽がハンカチで拭ってくれる。
 また、花陽の優しい香りが包んでくれる。
「私なんて、ずっと前から、一にも二にも、たった一人の人の事しか考えられなくて、それでも真姫ちゃんの事も大事だから、真姫ちゃんが今、凄く辛いの解っちゃうから、その人の事を置いてでも、真姫ちゃんの所に来たよ」
 花陽も流れてきた涙を、自分のハンカチを使って拭う。
 私も良く知っている、花陽にとっての唯一無二の人。
「真姫ちゃん、真姫ちゃんが穂乃果ちゃんの事を凄く大事に想っている気持ち、解るよ。私が真姫ちゃんに、同じ気持を持っているから」
 花陽の涙が、止まらない。
「でも、でもね、にこちゃんの事を、もっと見てあげて、真姫ちゃんにとってのにこちゃんと、にこちゃんにとっての真姫ちゃんのことを、にこちゃんにとっての、穂乃果ちゃんの事を。にこちゃんと真姫ちゃんが、過ごしてきた時間を、ちゃんと振り返って、考えてあげて」
 そう言いながら、私の両手を取る。
 花陽の涙が、繋がりあった、二人の両手を濡らす。
「にこちゃんにとっても、穂乃果ちゃんは特別だよ、それはもう私だって痛いほどに解って、間違いないことだって、絶対の自信があるよ」
 花陽の紡ぎだす言葉は、告白のようで。
「でもね、にこちゃんにとっての真姫ちゃんは、そんなものじゃないの。真姫ちゃんほどじゃなくても、皆よりも少し近くに居られた私には、解るの。にこちゃんの気持ちが、本当に痛いぐらいに、解るの」
 嗚咽と交じり合って、私の心に届く。
「真姫ちゃん、私ね、今真姫ちゃんがにこちゃんに対して想っている気持ちも解るの。怖いよね、にこちゃんは。だってにこちゃん、何があっても、立ち上がれちゃうんだもん。にこちゃんはきっと、今回の活動休止にも、きっと前を向いて、一人で立ち上がっちゃうの」
 そうか、あの、水素の檻の中で、立ち上がるにこちゃんを見て、花陽と同じで私は、怖いと、思ってしまったんだ。
「でもね、間違えないで、真姫ちゃん。あの時のにこちゃんは、怖かったけど、にこちゃんは決して、ただ単純に強いんじゃないんだよ」
 にこちゃんが強くない、そんな事今までちゃんと考えたことなかった。
「にこちゃんの心はね、何時だって、ちゃんと傷付いているの。今日だって、真姫ちゃんの言葉で、にこちゃん泣きそうになってた。にこちゃんが持っているのは、傷付かない強さじゃなくて、傷付いても立ち上がれる強さなの。傷つく度に、ちゃんとにこちゃんの心は削られていってるの。誰かが、そこに触れてあげないと、いけないの」
 でもそれは、きっと私の役目じゃなくて。
 私の心が突き刺さるように痛む、自然とまた涙が流れ出てくる。
「でも花陽、それは希じゃないのかな。私じゃ、にこちゃんの支えになんて、なってあげられないんじゃないかな。私には穂乃果みたいに、にこちゃんが行きたい場所に、連れて行ってあげることなんて出来ない」
 私の両手を握る手に、更に力がこもる。
「違うよ真姫ちゃん。今真姫ちゃんが抱えている悩みとか、想いとか、そう言うのもちゃんと、言葉で伝えてあげて。真姫ちゃんが言葉にするのが苦手なの、ちゃんと解っているけれども、それをにこちゃんに対して、して良いのは、にこちゃんの心の、本当の奥底にに触れて良いのは、真姫ちゃんだけなの。あんなにも真姫ちゃんのことを、何時だって思ってくれている人なんて、他にいないよ」
 花陽の涙が、熱い。
「真姫ちゃん、にこちゃんはね、真姫ちゃんに頼りたいんじゃないの、連れて行って欲しいんじゃないの。にこちゃんはね、そのままの真姫ちゃんと、何時だって一緒に居たいの、真姫ちゃんと一緒に歩きたいだけなの、傍に居たいだけなの。真姫ちゃんが頼りたい時には頼って欲しいんだよ、にこちゃんは」
 顔を上げて、涙でぐしゃぐしゃになった笑顔を、私に向けてくれる。
 花陽は何時だって、こんなにも、私とにこちゃんの事を、考えてくれていたんだ。
 私は、全力で私を押し出そうとしてくれている花陽に、ちゃんと答えないといけない。
 少しずつ、不安定だった自分の心の拠り所を取り戻す。
 そうだ、何を複雑に考えていたのかな。
 何よりも、にこちゃんの事を自分が大切に想っていることを、忘れなければ良かっただけなのに。
 花陽が、私の顔を、もう一度しっかりと拭ってくれる。
「真姫ちゃん、何時もの格好良い真姫ちゃんになってきたね。にこちゃんのところ、行ける?」
 花陽がくれる、最後のひと押し。
 もう、にこちゃんの事を、怖いなんて思わない、いや、怖くてももうその傍を、絶対に離れない。
「うん、花陽、ありがとう。凛と花陽みたいに、私はにこちゃんと、色んな事を一緒に乗り越えられるようになりたい」
 そうだ、複雑な公式なんて必要ない、最初から、シンプルに考えれば、良かったんだ。
 立ち上がる私に、花陽は微笑みかけてくれる。
「にこちゃんは部室に居るよ、行ってあげて、一緒に居てあげて」
 凛と一緒にいること以上に、私に言葉をくれることを、選んでくれた花陽。
「行って来る。本当にもう、にこちゃんたら私が居ないとダメなんだから」
 本当の意味で、私がちゃんと強くならないと、にこちゃんと一緒には居られないんだ。
 今はまだ、言葉だけの強がりでも、いつかきっと、私がにこちゃんを支える側になってみせる。
「頑張れ、真姫ちゃん!」
 花陽の笑顔と声援を背中において、私は音楽室から走りだした。

 大好きな、あの人の居る場所へ。

 どれだけ時間が過ぎても、流れていくものは止まらなくて、なのに心のなかに溢れ返った想いは消えるどころか、良く解らないままにどんどん増えていっていて、何よこれ、どうしようもないじゃない。

 真姫ちゃんと、あの日過ごしたのも、この場所だった。

 少しずつ降り積もっていった想いが嬉しくて、これからの日々に希望が溢れていた。
 そのせいなのかな、今はもの凄く胸が苦しい。
 こんな気持は初めてで、どうしたらいいのか全く解らない。
 同じ場所なのに、どうしたって、今同じ想いには、なることが出来ない。
 どうしてよ、こんなの今までにもあったじゃない、慣れている、筈じゃない。
 そんなの、本当は解っている。
 真姫ちゃんは、そんな軽く済ませられるような、直ぐに仕方無いって、思えるような、そんな相手じゃない。
 私にとって、この世界で唯一無二だった。
 もう私は、この先、生涯誰の事も、こんなにも大好きには、なれない。
 真姫ちゃんへの想いは、私にとって、アイドルに生涯ただ一度だけ赦される、本気の恋だ。
 ああ、そうか、私はもう、お父さんとの約束を、果たせないんだな。
 そう思ったら、もっともっと溢れ出して来て、どうしようもなく、止まらなくなってしまった。
 この想いは、もうどうやっても消えないんだろうなあ、消えないのに、永遠に満たされないなんて、この先私は、どうやったら、普通に生きていけるのかな、初めて、自分の生き方が、良く解らなくなっちゃった。
 もう、落ちるところまで、落ちよう、上がってこれなかったら、もう、しょうがない、よね。
 ゆっくりと目を閉じて、眠りに着こうと思った。
 その後の暫しの時間、眼を瞑っていた私には、何が起こったのか、良く解らなかった。
 部室のドアが開く気配がしたと思えば、何だか、柔らかいものに、抱き締められた。
 何だと思って、眼を開けようとしたけど、見なくても次の瞬間には、解った。

 真姫ちゃんの、いつもの香りがした。

「真姫ちゃん?」
 何時かみたいに、夢の中なのかな、こないだの屋上の夢とか。
 真姫ちゃんが、自分からこんな事してくれるなんて、あの時を除けば、かなり嘘っぽい、私の、のぞみっぽい。
「にこちゃん」
 ああ、やっぱり嘘っぽい、そんな呼び方、特別な状況の時の、二回しかまだ聞いてないもの。
 いいや、どうせ夢なら、抱きついちゃえ、私の方から、真姫ちゃんに抱きつけるなんて、初めてだなあ、真姫ちゃん、いい匂いするし、何か幸せ。
「真姫ちゃん、好き、だーい好き」
 思わず出てくる、本心からの言葉。こんなの現実でなんて言えない、夢の中だけ。
 って想っていると、何故だか、段々真姫ちゃんの温度が上がってきた。
 あれ?なにこれ、リアルな夢、夢?
「にこちゃん、あの、その、今のって、本気で受け取っても、いいの?」
 その言葉で、全開に目が覚めた。
「ま、真姫ちゃんっ!」
 私、いま、今まで生きてきた人生の中で、一番びっくりしていると思う。
 目が覚めたら覚めたで、眼の前に真姫ちゃんの何時もの赤髪の房があって、その柔らかさが、私の顔をくすぐってて、歳下の筈なのに、私よりもちょっとだけ成長した胸とか、私の胸に当たってて、何時もの椅子の上で、変な体制だから、太ももとかも引っ付いてて、とにかく真姫ちゃんの全身が、私に完全にくっついている感じで、恥ずかしいとか通り越していて、もう死にそうっていうのが正しいかも。
「にこちゃん、ちゃんと答えてくれないと、私、顔あげられないんだけど……」
 よ、良かった、真姫ちゃんも恥ずかしいし、余裕ないみたい。
 二歳下の後輩に、こんなことされて更に余裕のある態度なんか見せられちゃったら、私の先輩としてのプライド、欠片も残さずに消し飛んじゃうところだった。
「えっと、あの、その、も、もちろん、おふざけであんな事なんて、いくらなんでも言わないわよ。半分寝ぼけてたのは認めるけれども、それでも、ちゃんと私の本心よ。信じてくれたら、その、嬉しい」
 何とか取り繕った、精一杯の平常心で、真姫ちゃんに告げる。
 真姫ちゃん、何も喋らないまま、暫くして、肩を震わせ初めて、同時に私の肩の当りが、じわりと濡れてくる感触。
「に、にこちゃん、好き、だ……大好きぃ」
 泣きながら、より一層両腕に力を込めて、そう言ってくれる真姫ちゃん、歳相応の幼さが、凄く愛らしくて、改めて真姫ちゃんの事、しっかりと抱きしめた。
 何だろう、天国から地獄の反対、地獄から天国って、この事を言うのかな。
 全くもって、経緯が良く解らなくて、疑問符だらけではあるけれど、お互いの心に、一つだけ確かなことがあれば、充分なのかもしれない。

 真姫ちゃんまだ泣いてるけど、少し落ち着いてきたので、一旦離れてもらって、もう一部屋の方の長椅子に、二人で座った。
 真姫ちゃん、ずっと私の手握ってて、離さなかった、何なのよもう、この異常に可愛い後輩は。
「真姫ちゃん、大丈夫?落ち着いた?」
 真姫ちゃん、一生懸命頷いてる。
 ああ、本当にもう、可愛いなあこの子は。
 思わず真姫ちゃんの頭を、空いてる方の手で撫でてあげちゃう。
 真姫ちゃん、何も言わずに撫でられてくれている。
 ほんの少し前まで、こんな時間、もう永遠に手に入ることのないものだと思っていたのに、この世界は本当に、何が起こるかわからないなあと、思う。
 こんなびっくりするような奇跡が、苦しかった想いの先に、待っててくれた。
「さて、私はもう何だかさっきの真姫ちゃんの言葉のお陰で、今までのことが全部良い方に吹っ飛んじゃった。だから、いま真姫ちゃんが思っていることを、全部聞くよ。こっちの準備はもう万端よ。何でも話して」
 真姫ちゃんの髪の、柔らかい感触から手を話して、先輩モードに自分を戻す。
 真姫ちゃんのさっきのあの言葉を、信じられるから、もう今の私は何でも、どんと来いだ。
 自分のハンカチを取り出して、真姫ちゃんの涙を拭ってあげる。
 やっと、話せるぐらいに、落ち着いたみたい。
「にこちゃん、私ね、こないだの事とかもあって、私ねアイドル活動の事、ミューズのこと、合宿の時とか、前から話してはいたんだけど、色々と改めて、ママに話してね、それで言われたの。お医者さんを目指すこと、アイドル活動、両方を中途半端にするのは、ダメよって。成績を落としてはいないけど、確かに勉強よりもミューズの活動の方に重点を置いちゃっていて、ママはそれを気にしているみたいなの」
 ああ、そうだよね。
 来るべき時が来たかなって感じ、しかもよりにもよって、皆がバラバラになりかけているこの時に。
 真姫ちゃん、一人で抱えているの辛かっただろうに、気付いてあげられなかった、まだまだだなあ、私。
「ことりのこともあって、穂乃果も落ち込んでて、辞めるなんて言い出すし、活動休止なんて話も出て来て、どうしたら良いのか、良く解らなくなっちゃって」
 真姫ちゃんのママさん、多分アイドル活動辞めろって意味では、言ってなさそうだけど、中途半端なことしてたら、ダメそうね。
 今の私達は、とても見せられない。
 真姫ちゃん、気軽に相談してくれれば良かったのに、でも希の言うとおりだ。
 真姫ちゃんは、真面目で、大人びて見えても、まだ高校生になって半年ぐらい、まだまだ、将来のことを後回しにして、遊んでいても良いぐらいの子供なんだ。
 ママさんの言葉に、思いつめちゃっても仕方ない。
「解った、真姫ちゃん。穂乃果は、私が絶対に連れ戻すから。今日は帰ろう、真姫ちゃんのお家に、私も連れて行って。真姫ちゃんのお母さんに、私がちゃんと話してみるから」
 穂乃果を連れ戻して、ミューズを取り戻して、真姫ちゃんのお母さんに、ちゃんとした姿を、観てもらう。
 その為にも、まずは真姫ちゃんの不安を、取り除いてあげないと。
 真姫ちゃん、ちょっと驚いてる。
「そんな、にこちゃんにそこまでしてもらうのは……」
 全く、ここで私の先輩モードを断ろうなんて、三年早いわよ、真姫ちゃん。
「そんな事気にしないの、部長だもの、部員が悩んでいるのになにもしない訳に行かないでしょ?大したことは出来ないかもしれないけど、こういう時ぐらい、真姫ちゃんだって自分以外を頼っても良いのよ?」
 真姫ちゃん、頷きながら、また泣いちゃった。
 私だったら、ママの言うことなんて気にせずに続けちゃうけど、真姫ちゃんは真面目な子だからなあ。
 ママのこと、大好きなのね、だから本当は、ちゃんと期待に応えたいんだ、がっかりさせたくないのね。
 まあ、とは言えそもそもうちのママはそういうこと絶対に言わないし、真姫ちゃんのママも、真姫ちゃんがやっていることが、いい加減なものじゃないことを、ちゃんと知りたいだけなんだと思う。
 タイミング悪くて、真姫ちゃんが胸張って頑張ってるって、ちゃんとママに言えるような、状況じゃなかったってだけ。

 真姫ちゃんが、泣き疲れて少しだけ寝ちゃって、私は膝を貸してあげてる。
 何だかなあ、願ってたこと、今日だけで全部、叶っちゃう感じがする。
 そこに、いつの間にか入り込んできて、静かに声をかけてくる、希。
 相変わらず、絶妙なタイミングで来てくれるわね、貴女は。
「真姫ちゃん、寝とるんやね。ごめんなにこっちさっきは放置して、一応真姫ちゃんが絶対来るって自信があったから、お邪魔虫にならないように、置いてったんよ。決してにこっち見捨てた訳やないから」
 ニヤニヤしつつも、瞳の奥の優しさは変わってなくて、さっきはろくに顔を見ないで追い出しちゃった事が、むしろ申し訳なかったな。
「希、ありがとう。希の言葉の通りだった、救ってくれたよ真姫ちゃん、私の事全力で」
 希は、満足そうに笑った。
「にこっち、穂乃果ちゃんのことだけどな。あっちを救い出すのは、うちらだけじゃ、駄目かも知れない」
 真剣な顔になって、私に告げる希、こう言う時の希は、ほぼ確信があって言ってるのを私は身を持って知っている。
「それなら、大丈夫でしょ。私達以外にもあの子には、あの最初のライブの時から、ずっと手助けしてくれている、頼りになる仲間達がいるじゃない」
 これについては、私も確信を持って答えられる。
 真姫ちゃんがいてくれるなら、私だって穂乃果が復活する手助けを、幾らでもしてあげたい。
 ことりだけは、穂乃果と海未に、任せるしかないのは、ちょっと悔しいけどね。
 なんたって、ファッション関係で私と一番話せるのは、実はことりだから、こう言う時に直接は何もしてあげられないのは、少し寂しい、本当は何時も、一番と言っても良いぐらい、頑張っている、ことりは。
 間接的に、ことりの力にもなれるように、後はひたすら突き進むのみね。
「じゃあにこっち、うちはえりちの所に戻るな。真姫ちゃんのこととか、穂乃果ちゃんのこととか、頼むな。私にはもう、余り出来る事無いから」
 私の言葉に満足したのか、希はそう言って部室から出て行った。

 何言っているのよ、貴女がどれだけのことを私達にしてくれたか、私にはちゃんと解っているんだからね。

 起きた真姫ちゃんの手を引いて、真姫ちゃんのお家に向かった。
 真姫ちゃん、私の手を全然話してくれなくて、それが私には、凄く嬉しかった。
 お家に着いた時には、空はもう、真っ暗だったけど、真姫ちゃんのお家の、とてつもない大きさは良く見えて、ただただ唖然とするしか無かった。
「真姫ちゃん、お家でか……」
 そんな言葉しか、出て来なかった。
「こんな形で、にこちゃんを連れて来る日が来るなんて、思わなかった」
 そう言う真姫ちゃんの手は、やっぱりちょっと不安に震えていて、それでも、もう二度と手放したくない、真姫ちゃんの暖かさを、ちゃんと私に伝えてくれていて、だから私は、そのお家の大きさに、臆することなく、お家の中に入ることが、出来たの。

 玄関では、真姫ちゃんのママが迎えてくれて、真姫ちゃんに、とっても、そっくりだった。
「いらっしゃい。真姫、おかえり」
 さっき真姫ちゃんが、お友達を連れて行くって電話していたから、準備万端な感じだった。
 お友達って表現されるのは、何か新鮮で、何だか凄く嬉しかった。
 先輩や、部長じゃなくて、お友達としての、私。
「ただいま」
 真姫ちゃん、まだまだ、手を放してくれない、ママさんの前だと何か、凄く、恥ずかしいな。
 でも、ここはちゃんとしないと駄目。
「アイドル研究部部長の、矢澤にこです。真姫ちゃんには、何時も頑張ってもらって、支えて貰ってます。よろしくお願いします」
 真姫ちゃんの手を、少し強めに握り返して、先輩としての挨拶、ちゃんと出来たかな。
「部長の矢澤さんね、どうぞ、上がって」
 真姫ちゃんも、もう少し経ったら、こんな感じの自然な色気を、私に披露してくれちゃうんだ、より一層、気を付けないと。
 廊下を抜けて、広いリビングに通されると、まずテレビの大きさにびっくりさせられた。
 駄目よ、ここで怯んじゃ駄目、真姫ちゃん、やっぱり本当に、完全にお嬢様なんだなあ。
 おっきなソファーに、二人並んで座る。

 手は、握ったまま、大丈夫真姫ちゃん、もう絶対離さないから、心配しないで。

 ママさんが、どう見ても高級そうな紅茶を淹れてきてくれて、私達の正面に座った。
「それで、真姫、お話ってなあに?」
 柔らかいけれども、決していい加減でない、相手の本質を見定めようとする、母親の眼を、真姫ちゃんと、そして私にも、向けている。
 私は、握っている手に、また力を込める。
 まずは、真姫ちゃんが、ちゃんと自分の意志を、示してくれないと駄目、頑張れ、真姫ちゃん。
 意を決した真姫ちゃんが、小さくても、しっかりと言葉を紡ぎだす。
「あのね、私まだ、アイドル活動、辞めたくない」
 頑張ったね、真姫ちゃん、ちゃんと言えたね。
 ママさんは、驚いたりもなく、頷くように真姫ちゃんに視線を返している。
 やっぱりそう、ママさんは、アイドル活動を、辞めさせたいと、思っている訳じゃ、無い。
 なら、あとは、私の出番だ。
「お母さん、真姫ちゃんを、真姫を、私達に、私に、預けて下さい」
 ママさんがびっくりした様子で、私と真姫ちゃんの顔を交互に見てる。
 真姫ちゃんの、更に力がこもった、手からも、驚きが伝わってくる。
「私達には、私には、真姫が、必要なんです、大切なんです」

 今はこれしか言えない、それでも、今私が真姫ちゃんの為に、訴えてあげないといけないのは、これなんだと思う。

 ママがパパと、お電話で話している。
 さっきのにこちゃんの言葉、その重み、にこちゃん自身解っているのかな、私、信じちゃうけど、良いのかな。
「真姫、今日はもう遅いから、矢澤さんに、泊まってもらいなさいな、矢澤さんご自宅にちゃんとご連絡してね。必要なら、私も出ますから」
 受話器を抑えて、ママが言う。
 パパは前から、真姫の好きなようにって、言ってくれてたから、何の障害にも、ならなかったみたい。
「解った、にこちゃん、私の部屋行こう」
 大丈夫?って感じの顔を、向けてくるにこちゃん。
 やっぱり、格好良いのに、にこちゃんは可愛いの。

 この、胸が締め付けられるような気持ち、もう、止まらないかも。

「大丈夫、にこちゃんが全部、良い方に持って行ってくれちゃった」

 私に照れ笑い、ちゃんと、正しくにこちゃんに伝わったかな。

 二人の足音が、二階に上がっていくのを聞き届けて、パパと話を戻す。
「もうね、素敵な子なの、矢澤にこさん。真姫は、本当に、良い先輩に、仲間に会えたのね、きっと」
 あら、やあねパパったら、ヤキモチ?
「そうね、真姫はもしかしたら、生涯に一人だけの、大切な人を見つけちゃったのかも、どうする私が今日されたみたいなこと、パパもされちゃったら」
 私なんか、全力で二人の背中を押しちゃうわ、若いころを思い出しちゃう。
 あら、やあねパパったら、厳格な父親の姿を、一度は示したいなんて、柄にも無いことを。
 そんなことを言いつつ、こないだ夢の国で永遠を誓い合った、お二人のお話なんて出して。
「もう、いくらなんでも気が早いわよパパ。二人はまだ高校生よ、二人で過ごす、今の高校生活が二人にとって一番大事でしょうけれど、まだまだ二人の未来は長い長い時間があるんだから、私達も、気長に見守りましょう。私達の大事な娘が、自分で道を選んでいく姿を、見届けましょう」

 真姫、パパもママも、今同じことを思っているわ。
 矢澤さんに会えて、良かったわね。

「真姫ちゃん、ずっと思っていたけど、ベッドに屋根がついているとか、凄すぎる……」
 最初に真姫ちゃんの部屋にお邪魔した時から、ずっと思っていた感想を今、この寝ようとするタイミングで告げる。
「そうかな、私には子供の頃からこれが普通だから」
 真姫ちゃん、今日はずっと私にくっついてくれていたけど、お風呂は一緒に入ってくれなかった。
「二人っきりでお風呂とか、恥ずかしい、無理」
 って言われちゃった、まあ良いか、今日の今日じゃなくても、暫くはお預けってことで。
 手はずっと握り続けてくれていたくせに、まだまだ真姫ちゃんは恥ずかしがり屋だ。
 さて、私は何処に寝ればいいのかな。
 真姫ちゃんに借りた、真姫ちゃんのピンク色の可愛いパジャマは、ちょっとぶかぶか、やっぱり真姫ちゃんの方が、おっきい
 真姫ちゃんの匂いはしないけど、真姫ちゃんがいつも着ている香りがする、何か嬉しい、幸せ。
 そんな事考えつつ、キョロキョロと、辺りを見回していると、いつの間にかベッドに潜り込んでいた、真姫ちゃんが私を呼ぶ。
「何してるのにこちゃん、もう寝るわよ」
 えっと、真姫ちゃん、自分の隣を示しているんだけど。
「えっと真姫ちゃん、一応聞いておくと、私は何処に寝ればいいのかな?」
 真姫ちゃん、平然とした顔で言う。
「ここに決まってるでしょ、早く入って、布団開けっ放しじゃ寒いでしょ」
 うええ、本当に真姫ちゃん、先に乗り越えさせると強気に出るんだから、こっちにも心の準備が。
「……それとも、一緒に寝るの、嫌だった?」
 ああもう、このタイミングでそんなシュンとした顔を見せるなんて卑怯なのよ、ずるいのよ真姫ちゃんは何時も!
 私は、意を決して、真姫ちゃんの隣に入り込む。

 真姫ちゃんを、がっかりさせたままになんて、私が出来る訳無いじゃない。

「お邪魔します」
 入り込むと、真姫ちゃんは躊躇することなく、手を握ってくる。
「もっとちっちゃな頃はね、怖かったりとかで一人で眠れない時は、このベッドでママと一緒に寝たの。ママも結構、こう言うベッドとか大好きなの」
 良かった、真姫ちゃんのママさん、うちのママとおんなじだ、真姫ちゃんの事、やっぱり大好きなんだ。
「寝ようか、真姫ちゃん。今日は色んな事ありすぎて、疲れちゃった。また明日、お話しよう、色んな事、もっと今まで以上に、色々話そう、二人で」
 真姫ちゃんが私の胸元に、ひっついて来てくれる。
 こう言う時には、もう抵抗なく真姫ちゃん、私に触れてきてくれるんだ。
「うん、お休み、にこちゃん」

 嬉しいな、本当に、こんな日が来たんだ。

 ガラスの割れる音、今はもう聞こえなくて、にこちゃんの力強さを示す音と、にこちゃんの匂いが、私を包んでくれる。
 またいつか、割れる音が聞こえたとしても、私はもう逃げずに、にこちゃんを、受け止めたいと思う。

次回

三人

07/20のツイートまとめ

d_AIRain

[投稿][小説] 紅と桜~二人の幸せ~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/ykvMGOZUf1 #小説 #短編 #百合 #二次創作 #ラブライブ! #にこまき #のぞにこまき #のぞにこ #矢澤にこ #西木野真姫 #東條希
07-20 19:14

紅と桜~二人の幸せ~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき のぞにこ のぞにこまき)/雨泉洋悠

   紅と桜~二人の幸せ~
              雨泉 洋悠

 二人を繋ぐオレンジの、炎色反応、儚い音の、瞬き。

 一対の、線香花火、貴女と私の、想いを載せる。

 それにしても何で、にこちゃんは私がトマトを好きなことを、知っていたのかな。
 にこちゃんと二人でメニューを決めたんだけれども。
「真姫ちゃん、トマト好きだったよね」
 何て言いながら、手際良く材料を揃えていくにこちゃんのとなりに、ずっとくっついて、スーパーの中を、歩きまわった。
 そんな、アイドルではない時の、素のにこちゃんの姿は、何時も私の中に、言葉にし難い、胸が甘く締め付けられるような、そんな気持ちを起こさせる。
 歳上なんだなあ、って、感じるし、そういう事を当たり前にこなせるにこちゃんが、素敵だって、素直に思う。
 夕ごはんを作っている時も、手際良く色々こなしながら、手伝いたいって言った、私の気持ちも、当たり前のように受け止めてくれて、私が出来る事と、やりたい事の、絶妙なラインを私に、任せてくれる。
 にこちゃんは本当に、私達や、穂乃果達、歳下の心に寄り添うのが、自然で、どこまでも深くて、暖かい。
 相手を子供として扱うんじゃなくて、一人の人間として対等に、自分の前に置いて、その上で、歳上の優しさや、気遣いを、自然に、差し伸べてくれる。
 こんな魅力的な、立ち居振る舞いを、にこちゃんは、どう言った人生を生きて、身に付けて来たんだろう。
 今はまだ、アイドルとしての、学校の中での、にこちゃんしか私は知らないけれども、いつの日にか、知る事が出来たら、良いな、と、思う。

 凛がやりたいって、言い出して、始めた、花火。
 花火大会で観るような、大きな花火も良いけれど、こんな風に、皆で楽しむ小さな花火も、良いなと思う。
 去年は、まこちゃん達とやったのを覚えている。
 今は、凛、花陽、二人の手と、私の手の中で、赤、青、緑に輝く、光の花。
 近くには穂乃果達が居て、そんな私達を、絵里が見てる。
 昨日一日、希や、絵里が、私の事を気に掛けてくれて、そのお陰なのか、私は少しは、素直になれたのかな。
 素直になれた、証拠の一つなのかもしれないけれども、今日の夕方に、自分がした事を、思い出すと、やっぱり恥ずかしい。
 何だか、にこちゃんが、今まで私の為にしてくれていたこと、それをしてくれていた、にこちゃんの手の小ささを思ったら、私の中にある何かが、止まらなくなってしまって、あんな事してしまったけれども、にこちゃんに、変に思われなかったかな。
 その後の買い物とか、お料理の時間とか、今日一日の、にこちゃんばかりが思い出されて、その嬉しさが、胸の奥を、今も締め付ける。
 こんなにも、にこちゃんとの嬉しい時間があって、今日はその全てが、私の心を埋め尽くしている。
 そんな事を考えていると、さっきまで隣に居たにこちゃんが、いま私の隣に居ない事に、何故だか違和感を感じてしまう。

 にこちゃんは、今は何してるのかな?

 凛、花陽と花火をしながら、ちょっとだけ辺りを見回してみると、少し離れた、樹の下に、にこちゃんは座って、今は空を見上げているみたい。
 希も見当たらないと思っていたら、案の定にこちゃんの隣に今、正に座るところ。
 また、少しだけ、別な理由で、胸が締め付けられる。
 こう言う時の、二人だけの世界に、私はまだ入っていける勇気が、少しだけ足りない。
 希にも、にこちゃんにも、何時でも気兼ねなく、話せる様になる切っ掛けを、絵里と希に貰ったけれども、希とにこちゃんが、二人きりで居る時は、私にはまだ二人は遠い。
 絵里を見ると、二人を微笑みながら見ているのが、何だろう、私にはまだ、辿り着けない、希とにこちゃんの、二人の絆への、大人な対応というか、優しさとか、全部をちゃんと受け止めている強さを、感じさせて、希と絵里が、二人で乗り越えてきた日々の長さと、重さを感じて、ちょっと羨ましくなる。
 二人はもう、私が今モヤモヤと抱いている気持ちとかと同じものなんて、ずっと昔に、ちゃんと二人きりで、きっと答えを出してきたんだ。
 絵里と希に比べると、私はまだまだ、にこちゃんに対して、ずっと子供で、対等な一人、大人として、友達として、にこちゃんを自然に支えられる力を、持っている二人が、羨ましい。
 絵里と希みたいな、それを乗り越えられる強さは、やっぱり時間しか、与えてくれないのかな。
 余り考えないようにしていた、にこちゃんと自分の歳の差、これからの日々が、私の心を揺り動かす。
「真姫ちゃん、花火消えちゃってるよ」
 花陽の声。
「真姫ちゃん、ぼーっとしてるにゃ」
 私の顔を、覗き込んでくる、凛の声。
 私の傍に居てくれる、大切な二人。
 にこちゃんにとっての、絵里と希と、私にとっては同じで、同時に私とにこちゃんが、自然と一緒に居られる場所をくれる、二人。
「うん、凛の言うように、ちょっとぼーっとしちゃってただけよ」
 そうは言っても、私の目の前にいた花陽と凛には、今の今まで、何処と何処を見ていたかなんて、バレバレなのかもしれないけど。
「にこちゃん、お疲れなのかな?」
 花陽が、いつもの様に微笑んで、自然と私の心に、触れてくる。
「そ、そうね。お料理全部任せちゃってるし、今日はちょっとお疲れなのかもね」
 照れくさくて、横を向いてしまう。
「真姫ちゃん、にこちゃんと一緒にやりたいならちゃんと言いに行かないとだめにゃー」
 せっかちに背中を押してくる凛、ちょ、ちょっと待ってよ、まだ心の準備が。
「真姫ちゃん、これ持って。ちゃんと、にこちゃんと話さないと、ダメだよ。今日にこちゃんが思っていることとかは、今日しか聞けないんだよ。希ちゃんには希ちゃんへの、真姫ちゃんには真姫ちゃんへの、にこちゃんが伝えたい気持ちとかあるはずだから、ちゃんと聞いてあげて」
 そう言って、花陽が差し出してきたのは、一対の線香花火。
 ああ、去年の、まこちゃん達との思い出の中にもある、あの儚い光。
「そうそう、希ちゃんに遠慮ばかりしてちゃだめにゃー」
 ああもう、凛にまで、そこまでバレバレなのね、本当に丸々全部。
 恥ずかしいし、照れくさいけれども、私にはやっぱり、にこちゃんにとっての絵里と希、穂乃果にとっての海未とことり、そんな存在が、凛と花陽なんだな、と、思う。
「え、遠慮なんかしてないってば、もう、しょうがないわね、行ってくるわよ」
 二人に背中を押されて、にこちゃんと希のところに向かう。
 絵里の様子を見てみると、にこちゃんと希の方をもう見ていなくて、穂乃果達と遊んでる。
 本当に二人は、全部をもう、とっくに乗り越えているんだなあ。
 ちょっと、悔しい。
 悔し紛れに、希に真剣な顔を向けているにこちゃんと、何かを話しながらタイミング良くこっちを見てきた希に、声をかける。
「何二人でこそこそ話してるのよ」
 珍しく、不機嫌さが声に出てしまう。
 だって、よりにもよってにこちゃんたら、夕方に見たのともまた違う、切なげな表情を希に向けているんだもの。
 何よそれ、何なのよ、もう。
「ないしょやで、ほなうちえりちの所に言ってくるわ。にこっち、うちの言ったこと、忘れんといてな。真姫ちゃん、にこっちのことよろしくなー」
 そう言って希は、立ち上がって、さっさと絵里のところに行ってしまう。
 こんなところにも、希と絵里が、ちゃんと二人で乗り越えてきた、色々なものを感じてしまう。
 それにしても、にこちゃんたら、その希に向けている縋るような眼差しと手つきは、何なのよ!
 不機嫌なまま、にこちゃんの隣に座る。
 上手く言葉が出なくて、必然的にお互い無言になってしまう。
 やだな、せっかく今日にこちゃんと沢山楽しい事、嬉しい事があったのに、こんなモヤモヤした気持ちでいる私、格好悪い。
 にこちゃんだって、こんな私じゃきっと、戸惑っちゃう。
 にこちゃんは、ちらちらとこっちを見ながら、無言で、ちょっと困った顔してる。
 こんな風に、にこちゃんを困らせちゃう、子供の自分が、恥ずかしい。
「……ねえ、にこ……先輩。希と何話してたのよ?」
 何とか思考の奥底から、言葉を取り出したけれども、折角のタイミングなのに、また自分の気持に振り回されてしまう。
 にこちゃん、困った顔しながらも、ちゃんと答えてくれる。
 何て言うか、そう言うささいな所にも、やっぱりにこちゃんが年上だって事を、感じさせられる。
「い、いやあ。去年の夏休みにはこんな合宿なんて無かったなあ何て話をね。ほら、家の部はまだ私一人の時だったし、なんかね、楽しいわねーって話してたのよー」
 やっぱり私は、まだまだ子供だ。
 にこちゃんが、一人で頑張ってきた日々、その日々を知っているのは希だけで、にこちゃんが、希にしか話せないことだって、沢山あるはずなんだ。
 なのに、私は自分の感情に任せて、にこちゃんが、きっと嬉しくなかったはずの日々のことまで話させちゃう。
 やっぱり私は、まだまだ穂乃果や希みたいに、にこちゃんの心をちゃんと理解出来ていない。
 何も言わずに、にこちゃんの顔を見ていると、にこちゃんが更に気遣って、言葉を続けてくれる。
「ご、ごめんね、真姫ちゃん。つまんない話しちゃって、二人のとこに戻って花火やってきなよー」
 違う、違うの、私が自分のモヤモヤぶつけちゃっただけで、にこちゃんは何も悪くないの。
 去年、私がまこちゃん達と楽しい時間を過ごしている間にも、にこちゃんには、きっと辛い思い出や、悲しい思い出が、少しずつ積もっていっていて、そんな事を、殆ど感じさせないように、いつも、にこちゃんは、明るくて、素敵で。
「つまんなくなんか無い!ほら、皆の所に行きますよ!」
 こんな事、にこちゃんにわざわざ思い出させて、自分から話させて、私はやっぱり子供だ、にこちゃんの心に、希みたいには、まだまだ上手く寄り添えない。
 だから、今は強引にでも捕まえて、引っ張って行きたい、子供は子供なりに、にこちゃんが楽しくなれるように。
 無理やり、にこちゃんのちっちゃい手を、掴んで、引っ張って、歩き出す。
 昼間感じた温度よりも、少しだけ暖かい。
 にこちゃんは、びっくりした様子を見せながらも、ちゃんと付いて来てくれる。
 蝋燭の前で、持っていた線香花火を一つ、にこちゃんの、空いている方の手に、手渡す。
 凛と花陽が、まだ残っている、普通の花火を持ちながら、こっちを見てくれてる。
「私と一緒のタイミングで」
 にこちゃんと一緒に、火を着ける。
 二人で、お互いの花火の先を見ていると、徐々に咲き始める、二人を結ぶ、オレンジ色の、光の花。
「にこ……先輩。今は皆が居るから、私も居るから」
 皆の声が、少しだけ遠くに響く中で、にこちゃんのいつもの香りに包まれながら、二人でその花の、ひと夏の終わりを、見届けた。

 寝る間際、布団を敷いた後に、希が昨日と同じようなことを聞いてきた。
「真姫ちゃん、今日はどこで寝る?」
 ニヤニヤ顔で、私の気持ちを計るような問い掛け。
 ふふん、希、私はもう、昨日の私とは違うのよ。
「私、そこが良い。希、変わって」
 今日はもう、最初から最後までちゃんとにこちゃんに寄り添わせて貰うって決めたの、例え迷惑だとしても、子供で行くわ、わがまま言うの。
「今日はどこでも良いじゃなかったね。ええよ、真姫ちゃんの成長に免じて変わってあげる」
 なので、希がそう言って、場所を変わってくれた後、にこちゃんにも、ちょっとだけわがまま言っておいた。
「にこ……先輩、今日は昨日のは禁止ね」
 にこ先輩、さすがにちょっと困った顔してた。
 でも良いの、わがままは歳下の、子供の特権なの、今はそれでいいの。
 寝るまで、にこちゃんの顔を、見ていたいの。
 布団に入って、電気を消して、外の灯で、少しだけ見える、にこちゃんの横顔。
 幼い感じがするのに、ちょっと大人の雰囲気で、色白の肌が、月明かりに照らされて、凄く、綺麗。
 にこちゃんて、普段は意識させないし、可愛いの方が先に立っちゃうけど、やっぱり綺麗だと思う、美人さんだ。
 私は、にこちゃんが凄い綺麗な、美人さんだから、惹かれたのも、きっとあるんだと思う。
 もうちょっとだけ、話したいな。
「……寝ちゃった?」
 横顔のにこちゃんに、ヒソヒソ声で話しかける。
「ね、寝てないわよ。真姫ちゃんも寝れないの?」
 にこちゃんが、瞼を開いて、こっちを見てくれる。
 やっぱり髪を下ろしたにこちゃんは、普段よりも大人っぽくて、歳上のお姉さんであることを、意識させる。
「私はまあ、寝るまではちょっと……」
 にこちゃんが、先に寝付くまで待とうかなと思ってる。
 髪を下ろしたにこちゃんの、本当に寝入った時の寝顔、昨日は見れなかったから、今日は観ておきたいの。
「真姫ちゃん、さっきはありがと。皆でわいわい言いながらやる花火は楽しいね」
 にこちゃんは、強い、きっと二年分の悲しい思いとか、辛い思いとか、持っているはずなのに、それよりも先に、今の楽しさを先に、喜ぶ。
「にこ……先輩。さっきも言ったように、今は皆が私が、居るからね。一人なんかじゃないよ」
 どうにか、私が今思っていること、にこちゃんの心に、届かせたい。
「ありがとう、真姫ちゃん。ミューズの皆が、今この部に居てくれて、私は、とても嬉しいよ」
 にこちゃんが、布団の中で、もぞもぞと手を動かす気配がする。
 届いたのかな、私の気持ち、気付いてくれたのかな、私ののぞみ。
 私も手を差し出して、布団と布団の間で、にこちゃんの手を握る。
 さっきの温度よりも、ちょっと低い、にこちゃんの手の温もり。
「私も、穂乃果のお陰で、ミューズに、この部に入れて良かったかなって思ってる」
 私は、穂乃果のお陰で、にこちゃんに会えたことを、結構大切に、思っている。
 にこちゃんの方は、穂乃果のことは、どう思っているのかな。
 今夜は、答えはいらないけれども、いつか聞きたい。
「寝ようか、真姫ちゃん。このままで」
 にこちゃんが、ニヤニヤ顔で言ってくる。
 思わず、条件反射的に顔の温度が上がっていく、にこちゃんの手を握っている自分の手まで、熱くなっていく気がする。
「べ、別に、にこ……先輩がそうしたいなら、そうしてあげてもいいけど?」
 思わず、顔を背けてしまう。
 やっぱり、こう言う時には、まだまだ素直になりきれない、恥ずかしいし。
「うん、にこのおねがい。おやすみ、真姫ちゃん」
 そう言って、にこちゃんは、先に瞼を閉じる。
 私は、その綺麗な顔を、じっと見つめる。
「おやすみなさい……にこちゃん」
 そう言いつつ、瞼は閉じない、もうしばらく、にこちゃんの可愛い顔を見ていたい。
 そうだ、聞き忘れちゃった。
 いいや、また今度聞こう、にこちゃんたら、何で私がトマト好きなこと、知っていたの?

 にこちゃん、私、今日を、忘れられない日にするからね。
 私の今日一日全部が、にこちゃんで彩られていて、全部幸せだったこと、何時か、ちゃんと、言葉で、伝えるからね。

次回

世界

07/19のツイートまとめ

d_AIRain

RT @8848426: アンナゎ走った…… マーニーがまってる…… でも……もぅつかれちゃった…でも…… あきらめるのょくなぃって…… アンナゎ……ぉもって……がんばった……でも……草トラップで…転んで……イタイょ……ゴメン……まにあわなかった……でも……アンナとマニマニゎ…
07-19 22:36

RT @imait: 頭のさがる仕事。これに類する研究は過去にもあるのに、それでもあえて手間も暇も労も資金もかけて調査したのは、血液型性格診断が、社会に害を及ぼすレベルではびこったからに他ならぬよ。かくもニセ科学は、社会のリソースを食い潰すんだよ。 http://t.co/I3
07-19 22:29

Twitterで呟いていただけなので紅と桜について日記に書いておこうかと思います| ´ω`|

今日は頭痛が酷くて基本寝ておりました(;´Д`)
やっと復活し始めた所で書いておこうと思いましたので書いておきます。

丁度三ヶ月前の4月19日、真姫ちゃんの誕生日にこれを書き始めました(プロローグのみ、その前の週)。
それ以降、お陰様でそれまでよりも多くの方に読みに来て頂けるようになりました。
何よりも、ラブライブとにこまきの持つとてつもない大きな力を感じます。
マリみて、祐巳瞳子と並んでラブライブ、にこまきは私の中で二次創作のライフワークになりそうです。
紅と桜につきましては、今週末残り4本の話を書いてあの日に終了となります。
ラブライブらしさを踏襲させて頂いて、にこちゃんと真姫ちゃんを一気にどん底に叩き落として、
即行で浮上してもらって完結させて頂きます。

とは言え、一生にこまきします宣言しているので多分ずっと書いて行きます。
まずは、紅と桜が終わった後は、その続きからにこちゃんの卒業まで書こうと思います。
その後もずっと書いて行きますが、ひとまずは。

今は他にも進めていることがありまして、今週末もそれを優先しつつになりまして、
来週からは暫くそれに集中します。

とは言え、毎週末の真夜中の文学23時は継続していくと思います。
たまたまラブライブ2期の放送時間が日曜日22時30分だったことが自分の継続的な習慣となりました。
今後はにこまきだけでなくて、オリジナルや祐巳瞳子やはやても書いていくと思います。
今までみたいに、書き終わったら唐突に日記にあげてと言うスタイルを今後も継続していくと思います。

ただ、読みに来て頂ける皆様に読みやすい形にブログ自体は変えていこうかと思います。
今のままだと日記を遡らないと昔の話を見て頂けないのでダメかなと。

4月の桜の下で5分で組み上げた話も、その後の2期の物語や氷砂糖とマシンガン等に影響を受けながら、
本質は変えずとも少しずつ変化しました。
今後も変化し続けるラブライブを自分は文字の形で自分内に落としこんで表現させていただこうと思います。

これからも皆様に来ていただき、読んで頂けるような話を書けるようにミューズの9人を、
にこちゃんを見習って何があっても、何事にも全力でやっていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。

07/18のツイートまとめ

d_AIRain

RT @oshima_tomo: にこまき可愛いんじゃあああああああああああああ(´;ω;`三 ´ ;ω;`)
07-18 17:50

RT @oshima_tomo: にこちゃんお誕生日だね…もうすこしでね…真姫ちゃんがそわそわしてるよ…
07-18 12:56

RT @nakamukae: 海岸で母子3人死亡 無理心中か 千葉 http://t.co/7wr3bTugX4 何度でも言うけど「無理心中」という言葉は使わないで欲しい。「自殺と殺人(子殺し)」。子は親の所有物じゃない。親の勝手な都合で無理やり殺すことを心中などという言葉で片…
07-18 03:59

07/17のツイートまとめ

d_AIRain

RT @koikekazuo: モノを作る人間にとって、「眼高手低」ほど辛いものはない。良いものが分かるセンスだけは持っているのだが、自分の能力や技術は低い。しかし、そこで諦めてはいけない。センスがあれば、技術は後からついてくる。ただ、今の自分の作品に言い訳だけはしない事。言い…
07-17 19:58

07/16のツイートまとめ

d_AIRain

RT @sohsai: 河原町団地はものすごくかっこいい団地なので見た方がいいです。こんなだぜ。 http://t.co/Ukdsa6vAsp
07-16 19:34

“@eigacom: [映画ニュース] スコセッシ監督×遠藤周作原作「沈黙」、2015年オスカーシーズン公開へ http://t.co/CrzeYro19X #映画 #eiga http://t.co/WEi66TOIdN” ついに来る( ̄  ̄)
07-16 19:32

@d_AIRain 【新刊お知らせ】『ゆるゆり Blu-ray BOX (完全生産限定)』 http://t.co/oFCtvkzUaY #ブクログ新刊
07-16 11:53

07/15のツイートまとめ

d_AIRain

RT @heeraroroo: 「若者のビール離れ」と言われるほど、ビール離れは起きてないと思うけれど。若者同士の飲み会なんて今でも多いし、目上の中高年といっしょに飲む機会が減っただけというか、若者のビール離れとか言っちゃうような中高年が若者に嫌われていて、いっしょに飲みたくな…
07-15 19:18

07/14のツイートまとめ

d_AIRain

もう5年も経ったのか~| ´ω`| #Twitterversary
07-14 22:05

RT @koikekazuo: 人から仕入れた先入観で人を判断する事は本当にやめた方がいい。色眼鏡をかけて人を判断すると、その人間を見誤る事になる。絶対にソリの合わない人や、嫌いな人はいる。しかし、その嫌いな人にも、切なさや、良心や、大切なものがあるのだろうと思うようにしている…
07-14 19:40

[投稿][小説] 紅と桜~いつの日にか、あの日に~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/m8ZRcR4AqP #小説 #短編 #百合 #二次創作 #ラブライブ! #にこまき #のぞにこまき #のぞにこ #矢澤にこ #西木野真姫 #東條希
07-14 03:19

07/13のツイートまとめ

d_AIRain

オペラシティでオーケストラゴジラを観て聴いて来ました。指揮は和田薫さんでTo Heart好きとしても嬉しい限りでしたヾ(@⌒ー⌒@)ノ しかしやはりゴジラのメソッドは凄い。何度も観てるのにオーケストラの力もあって観入ってしまいました(=´∀`)人(´∀`=)
07-13 23:17

にこちゃんて、真姫ちゃんに甘えたい面もあったのかなと思う。ずっと、先輩・部長として、真姫ちゃんを導く側、支える側でありたいと思っているけど、心に溢れる衝動は止められなくて、2期1話のあれから13話のあれまでにこちゃんから触れに行ってたのかなと。 #ラブライブ #lovelive
07-13 12:22

ラブライブ関連以外では久々に、椎名林檎さんのNIPPONを聴いております。かつて瞳子ちゃんが裕巳のもとへ飛び込む為の自分内応援歌はViva La Vidaだったのですが今回はこれが真姫ちゃんがにこちゃんのもとへ飛び込む為の自分内応援歌になるかな。 #ラブライブ #lovelive
07-13 01:31

紅と桜~いつの日にか、あの日に~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき のぞにこ のぞにこまき)/雨泉洋悠

   紅と桜~いつの日にか、あの日に~
              雨泉 洋悠

 今日の事、私は、忘れられなくなりたい。
 にこちゃんが、戸惑いながらも、ちゃんと私の手を、握り返してくれたこと。
 その手の大きさが、思っていた以上に小さくて、小さな子供に握って貰えているような、私の中に、にこちゃんへの、堪らない何かを、呼び起こしてしまいそうな、そんな小ささだったこと。
 その手の温度が、思ってもいなかったほどに、低くて、意識せずに、自分の手の温度が、上がっていってしまったこと。
 全部、ずっと、忘れないで、いたい。

 窓から差し込む光はオレンジ、その色に染められた、流れるような黒、結び留める赤いリボン。
 二階から見える、にこちゃんの姿は、いつもよりも、少し幼く見えて、思わず、可愛いな。
 なんて、にこちゃんに聞かれたら怒られそうな感想が、頭に自然と浮かんでしまう。
 右を見て、左を見て、もう一度右を見て、ある人に視線を向けて、その等速度運動は、止まる。

 にこちゃんは、希のこと、どう思っているのかな。

 二人の間にある、見えない絆。
 それに気付いてからの私は、自分らしくない程に、そこにある何かが、気になってしまう。
 今だってほら、二人は優しく微笑み合って、何かを話している。
 会話の内容は、微妙に聞き取れない部分があって、何だろう、ご飯の話かな。
 にこちゃんが、お料理が上手いのは、昨日で判明している。
 その流れで、にこちゃんが今日も作ってくれるなら、嬉しいのにな。
 また、にこちゃんのお料理、食べられるのは、素敵。
 あれ?そう言えば、ちょっと待って、いつも、にこちゃんと一緒に頂いているお弁当。
 あれは、お母さんが作っているとか、言っていたような言ってないような、でも待って、にこちゃんお母さんに作ってもらう必要ないんじゃない?
 ええと、それはつまり、何か重大な事を示しているような気がするの、真姫、落ち着いて考えなさい。
 ダメだ、自分の頬が、どんどん赤くなっていくのが、解る。
 つまりにこちゃん、そう言う事で、良いのよね?

 オレンジ色に染まる、海沿いの道、昨日は希と歩いて、今日はにこちゃんと二人で歩いてる。
 重大な事実に気付いてしまった後に、自分内のみに湧き上がる興奮、冷めやらぬままに何とかニヤニヤ顔を抑えつけて、一階に戻ってみれば、追い打ちを掛けるように、希の言葉。
「真姫ちゃん、今日はにこっちと二人で買い物に行ってくれへん?」
 さっき二階から見たのと、同じ様な笑顔で、そう私に告げる、希。
 何て言うか、希はさり気なさを装いつつ、強引、それが嬉しかったりも、するけれど。
「わ、解ったわよ。仕方ないわね」
 思わず、希と、こっちを見ていたにこちゃんから顔を背けてしまう。
 いま思い出しても恥ずかしい、何て言うか、照れ顔とニヤニヤ顔が合わさって、私はとても見せられないような顔を、していたと思う。
「真姫ちゃん、にこに何か言いたいことがあるんじゃないの?」
 私は思わず飛び上がりそうになる。にこちゃん、何て言うか、鋭い。
「べ、別に何も無いわよ」
 恥ずかしさから、どうしてもそんな返答をしてしまう。
 ああもう、せっかくにこちゃんが私の気持ちを察して、手を差し伸べてくれたのに。
「何も無いことないでしょ?だって、何時もと違ってさっきから全然にこのとなりを歩いてくれないし」
 そんなにこちゃんの、とんでもないところを突っ込む非難の声。
 しまった、それはすっかり失念していて、恥ずかしさからいつもと違って、にこちゃんの少し前を私は歩いていた。
 視界の隅に、にこちゃんの可愛い髪とリボンが無いことにすら、気付かないぐらいに今日の私は動揺していたみたい。
 恥ずかしいし、自分らしくない、私は、自然に、にこちゃんの隣にいて、視界の隅でぴょこぴょこ動く姿を見ているのが、自然なのに。
 歩調を遅らせて、自分のいつもの位置に収まる。
 視界の隅で動く髪とリボン、オレンジ色、穂乃果の色に染まっている。

 そう言えばにこちゃんは、穂乃果のことも、どう思っているのかな。
 私は、穂乃果がいなかったら、きっとにこちゃんを見つけることすら出来なくて、ましてや、その隠された心にまで辿り着くことなんて、きっと出来なかった。
 にこちゃんの事を、一番最初に理解し、手を差し伸べたのは、穂乃果という、動かせない事実。
 それは今も少しだけ、私の心に、マイナスの気持ちを、加算する。
 にこちゃんに必要なのは、私じゃなくて、穂乃果なんじゃないのかな。
 私は穂乃果がいなかったら、こんなにも胸を焦がす想いに、出会うことも出来なくて、穂乃果がいなかったらにこちゃんは、こんなにも魅力的なのに、きっと、一人で、あの場所に、居続けていたんだ。

「ほら、言ってご覧なさいな」
 少しの間だけ、思考の澱みに嵌り込んでいた私を、にこちゃんの声が引き戻す。
 この声を、この色を感じ取れない日々なんて、私にとっては、世界が死んだも同然だ。
 今こうして、にこちゃんが私の隣に居てくれると言う事実。
 とても、幸せなこと。
 にこちゃんの助け船に、何とか出来る限り素直に乗っかって、慣れない言葉を、紡ぎ出す。
「えっと、その。にこ……先輩って、料理得意よね?」
 ああもう、何て格好良くない言葉、何だろう、私は本当はもう少しだけ、にこちゃんの前で、格好良くいたいなと思うのに。
「うん、隠していた訳じゃないし、昨日はちょっと変な見栄はっちゃったけど、そうね、実は得意よ」
 にこちゃんが、誇らしげな顔を向けてくる。 もう私は、それを当たり前に可愛いなと思うぐらいには、素直になれてしまっているの。
「て言う事は、その、あの、何時も貰ってたお弁当って……」
 そんなにこちゃんの可愛い顔を、自分だけに向けられている照れもあって、言葉は少し辿々しくなってしまう。
「そうよ、私の手作りよ」
 ああ、もうダメだ、溢れかえっちゃう。
 だって、にこちゃん、初めてお弁当を貰ったのなんて、もう随分と前で、そんな前から私の為に、にこちゃんがお弁当を作ってくれていたなんて、そんなの、私余りにも、幸せすぎると思うの。
 止め処なく溢れ出す想いが止まらなくて、気持ちを表に出せないままに、ここまで来てしまった私には、この想いをどう表に現したら良いのか、まだまだ難しすぎて、解らないの。
「そ、そっか、えっと、何時もありがとう。これからは作ってくれている人を正しく認識して頂くわ」
 だから私は、在り来たりの御礼の言葉を、にこちゃんに伝えるだけで、もう心が一杯一杯なの。
「うん、じゃあにこもこれからは堂々と真姫ちゃんのために、自分が作っているアピールしていくからよろしくね!」
 にこちゃんが、いつもの手つきで、私に笑いかけてくれる。
 こんなにも小さくて、可愛らしいにこちゃんの手が、毎日のように、私の為に、お弁当を作ってくれている。
 そう思うと、胸の奥が締め付けられるような気持ちが湧いてきて、自分の体温が、上がっていってしまうのが、解る。
「にこ……先輩、暗くなっちゃうからちょっと急ぎましょう」
 ダメだ、今にこちゃんなんて呼んだら、自分が、どうしようも無くなっちゃうような気がする。
「そうね、もう少し大丈夫だろうけど少しだけ夜の色が混じり始めてる」
 それでも、もうとても自分を抑えきる事なんて出来なくて、自然と手が動いてしまっていた。
「さあ!急ぎますよ!」
 にこちゃんの小さな手を、自分の手の中に包み込むようにして、走りだす。
 目で見ていたよりも、更に小さく感じる、その小さな子供みたいな、柔らかすぎる、感触。
 にこちゃんは、焦っている感じを出しつつも、ちゃんと、一生懸命に、手を握り返してくれて、私に合わせて走ってくれる。
 その手の温度は、思っていたよりも低くて、それが何故だかより一層私のてのひらの温度を上げていって、何だか恥ずかしかった。

 私は今日のこと、忘れられないように、なりたい。
 今の私では、まだまだにこちゃんの支えになれなくて、頼りない、にこちゃんに守ってもらう側の私だけど、いつの日か、にこちゃんの全てを、受け止められるように、守ってあげられるようになって、今日と言う日を、二人の忘れられないあの日に、いつの日か、出来たら良いなと、思う。

次回

線香花火

07/12のツイートまとめ

d_AIRain

花陽ちゃんにとってにこちゃんて言うのは、生まれて初めて手の届く距離に現れた本物の偶像、アイドルだった訳ですよね。だから真姫ちゃんとはまた違った想いを間違いなく秘めてて、それは凛ちゃんへの想いとも違って、とても大切な憧れの気持ちなんだろうなと思う。 #ラブライブ #lovelive
07-12 00:30

07/11のツイートまとめ

d_AIRain

画像: sonic417: 「タペストリーができました」/「EERR」の作品 [pixiv] #pixitail 二人が向かうのは未来です(=´∀`)人(´∀`=) http://t.co/YCd1NmNwQC
07-11 08:07

RT @hana_monogatari: はっと豊子の胸は波打った。優しき君へ顫えさし示した時、その鏝をもつ手の指先は奇しくも何の故ぞ、わなわなとおののく。美しき人は、『あら、それですの、ありがとう』と、かろくお礼をして、鏝を無言の豊子の手から受取って去った。 -忘れな草-
07-11 07:56

07/10のツイートまとめ

d_AIRain

画像: 【ラブライブ!】×パンプスコラボ 男性ラブライバーは使用できるのかな? http://t.co/jMcgBFfiuq ラブライブはこう言うのもっとやって欲しいヾ(@⌒ー⌒@)ノ http://t.co/tOeGh4sJA6
07-10 19:58

[投稿][小説] 紅と桜~二人の想いに始まりを~ (雨泉洋悠) #TINAMI http://t.co/H83enXqRAQ #小説 #短編 #百合 #二次創作 #ラブライブ! #にこまき #矢澤にこ #西木野真姫 #りんぱな #星空凛 #小泉花陽
07-10 02:14

07/09のツイートまとめ

d_AIRain

RT @hana_monogatari: 『私の大事なお姉様をなぜ奥様と言うの』すると、きよは笑ってお返事しました。『お兄様の奥様でいらっしゃいますから、そうお呼びいたしますので』けれども薫はなかなかきき入れません、はげしく首をふって、『いいえ私のお姉様よ、お兄様の奥様ではない…
07-09 21:47

RT @atsuji_yamamoto: 漫画家なんて打ち切り宣告されるたびに、ある意味全否定されて失業の繰り返しなんで、そんなのいちいち引きずるような神経じゃやっていけないです。好いてくれない人にすがる暇があったら、好かれるような作品描いて好いてくれる人に捧げることに全力投球…
07-09 19:19

RT @mizune: ニトロプラスの同人ガイドラインの一件でわかったことは「大手や中小とか関係なく『二次創作は黙認されてるだけで基本的にはダメ』と言う前提が理解できてない人が一定以上いる」って事と「営利目的だけを跳ねようとしたら『規制だ!』と叫ぶ人がいる」って事だな
07-09 19:15

紅と桜~二人の想いに始まりを~(ラブライブ! 二次創作 短編 にこまき りんぱな ぱなにこ りんまき)/雨泉洋悠

   紅と桜~二人の想いに始まりを~
              雨泉 洋悠

 今日のお空は、灰色のお空です。
 にこ先輩がどこからか部室に持って来てくれた、七夕の為の小さな笹に取り付ける飾りを、作っています。
「せっかくの七夕なのに、ちょっと、残念です」
 窓の外を見ながら、そんな事を言ってみたら、にこ先輩が、窓際に置かれた小さな笹に、七夕飾りを取り付けながら、こんな事を言いました。
「七夕の日はね、曇や雨の方が良いのよ」
 私が、その言葉に首を傾げていたら、にこ先輩は、得意げな顔で、言葉を続けます。
「その方が、織姫も彦星も、一年に一度きりのデートを邪魔されないですむでしょ?」
 にこ先輩、そう言って笑いました。
 何時も、私が見ている笑顔です。
 にこ先輩の、部長としての、私達を思いやってくれている事が、良く解る、優しい顔です。
 時々、面白い事を言ったりとか、正直私には良く解らない行動も、たまにはあったりもする、にこ先輩です。
 でも、こう言う時に、ふと見せる、素敵な一面が、格好良くて、尊敬出来ちゃう、そんな、素敵な、先輩なんです。
「確かに、そんな風に考えると素敵です、ロマンチックです!」
 にこ先輩と話していると、私は何だか何時も気分が高揚して来ます。
 ちょっと、特別なものを、感じちゃいます。

 私は、幸せです。

 こんな身近に、尊敬出来ちゃう、素直に憧れる事が出来る、にこ先輩が居ます。
 そんなにこ先輩が、何時でも私の事、私達の事を、気に掛けてくれています。
 こんな幸せな事、私はついこないだまで、自分に起こるなんて、思ってもみませんでした。
 私がにこ先輩の事を、尊敬の眼差しで見つめていると、にこ先輩は、少しだけ寂しそうに笑って、言葉を続けます。
「うん、ロマンチックよね。私もロマンチックだと思うし、憧れる面もある。でもね、私はそんな、一年に一度だけのロマンチックなデートよりもね、何気なく一緒に居られる、普通な毎日の方が、やっぱり、好きかな」
 その寂しさの向こう側の、にこ先輩の気持ち、今少しだけ浮かんでいる寂しさの相手、私は凛ちゃんと一緒に、もう気付いちゃっています。
 その事を思うと、少しだけ、にこ先輩の気持ちが移っちゃったみたいに、寂しさを感じます。
 にこ先輩は、うちの部で唯一の三年生で、部長だから、私と凛ちゃんみたいに、一日中ずっと一緒には、居られません。
「その言葉も、凄く、解ります」
 にこ先輩の気持ちを思うと、私はそれ以上の言葉が、出て来ませんでした。
「ね、必然的に別れざるを得なかった織姫と彦星には悪いけれども、やっぱりずっと一緒に居られる方が素敵よね。そう言えばさ、最近また、良い感じのスクールアイドルが出て来てて……」
 取り付けを終えたにこ先輩は、そう言いながら私の隣に座ると、自分の鞄の中から、何時も買っていると言う、アイドル雑誌を取り出して、私に見せてくれます。
 私にとって、にこ先輩とアイドルについて盛り上がる事が出来る、大好きな楽しい時間です。
「うわあ、この子達可愛いです」
 雑誌の中の女の子達、キラキラしていて、皆素敵です。
「でしょでしょ、これで三人共中学生なんだって、凄いわよね、将来有望よ」
 アイドルの話をしている時のにこ先輩は、凄く楽しそうで、私も楽しいし、楽しそうなにこ先輩姿を見られるので、私は凄く幸せな気分になれます。
 でも、そんなにこ先輩が、アイドルの話をしている時以上の、一番嬉しそうな顔をする瞬間を、私は知っているんです。
「この子達が、来年音ノ木に入って、アイドル研究部に入ってくれたら良いのになあ」
 そんな素直な気持ちが、言葉に出ちゃいます。
「……そうね、そんな風にうちの部も、もっと賑やかになると良いわね」
 にこ先輩、ちょっと寂しそうに、そう言いました。
 私はこう言う時に、自己嫌悪です。
 来年の話なんてしたら、にこ先輩が寂しくなってしまうのは、解っている筈なのに。
 もっとちゃんと、自分の話す言葉の意味、考えてから話さないと、何時でも笑っていて欲しい人を、哀しませちゃいます。
 それでも、そんなにこ先輩が、廊下から聞こえる音と声を聞き付けて、期待に一杯の、ちっちゃな子供みたいな、幼い感じの表情をします。
 私だけが見る事が出来る、にこ先輩の特別な表情です。
 その期待の向く先への、にこ先輩の気持ちを思うと、私は切なくなります。
 こんなにも先輩は、私が目の前に居る事にも、気に掛ける余裕が、無くなっちゃうぐらいに、どうしようもなく、その人の事を、想っているんです。
 私は、そのにこ先輩の気持ちと、多分同じ感じの気持ちを、ずっと前から、私にとって一番大切な人に対して、想っているから、その想いの、強さも、どうしようもなさも、どれだけの気持ちが自分の中に溢れてしまうのかも、知っているから、尚更、その胸が締め付けられるような気持ちを、感じ取れちゃいます。
 その相手が、そこに、自分の直ぐ傍に、居てくれる事が、どれだけ嬉しい事か、私には、解るんです。
 今だって、廊下からは、二人分の足音と、話し声が聞こえて来るから、にこ先輩が今、本当に私と同じ気持でいると言う事が、言葉が無くても、伝わって来ちゃいます。
 にこ先輩の胸も、いま、私の胸と同じように、締め付けられるように、高鳴っていると思います。
「だから、私は今日だけなんて嫌なんだってば」
「でもでも、今日しかないからこそ、燃え上がるというのもあると思うにゃ」
 部室のドアが開いて、にこ先輩と私が待っていた、二人が入って来ます。
「そう言う凛の、ロマンチストな部分も解るけどね」
「真姫ちゃんはやっぱり、結構現実的だにゃ」
「それは否定しないけど、別にロマンチックなデートが嫌な訳じゃないからね」
 その姿が、この場所に現れた瞬間に、にこ先輩はその姿を見つめながら、一瞬だけ、ちっちゃな子供みたいな、可愛らしい笑顔を、浮かべるんです。
 私だけが知っている、にこ先輩の、秘密の姿です。
 真姫ちゃんに、教えてあげたいとも思うけど、私が真姫ちゃんに教えちゃったら、きっとにこ先輩は嬉しくないんです。
 だから、真姫ちゃんが、ちゃんとした意味で、にこ先輩事を解るようになってあげて、にこ先輩のこう言う顔を、当たり前に見られるようになれたら、良いなって、ちょっとだけ、凛ちゃんにも言えない、ちょっぴり切ない気持ちもあるけれど、そう、思います。
 二人が、私達の隣に座ります。
「二人とも、何話してたの?」
 にこ先輩が、さっきの話の内容を、二人に聞いています。
 その表情は、さっきまでの気持ちを、奥に潜めて、先輩の、部長の顔をしています。
 私も二人の話が、気になっています。
「ああ、凛がね、一年に一度だけのデートはロマンチックだって言うから、私はそれよりもいつも一緒に居られる方が嬉しいって言ったの」
 真姫ちゃんはいつもの様に髪を弄って、にこ先輩から視線を逸らします。
 誰ととは言わないけど、凛ちゃんと私には、解っちゃってます。
 そんな真姫ちゃんを見る、にこ先輩の瞳が、凄く優しくて、嬉しそうです。
「そっか、真姫ちゃんはそうなんだ」
 やっぱり二人は、出来る事なら、いつでも一緒に居たいんです。
「凛はね、やっぱりどうしても一年に一度きりのデートとか良いと思うんだーかよちんもそう思うでしょ?」
 凛ちゃんが、私に顔を向けて、聞いてきます。
 凛ちゃんがそう思うのは、私と凛ちゃんが何時でも、一緒に居られるからかなあって、ちょっと自惚れちゃいます。
 私がロマンチックに感じたのも、それが理由なのかなって。
 にこ先輩と、真姫ちゃんからすれば、贅沢な憧れだと思うけど、私の凛ちゃんへの答えは、だから決まっています。
「うん、一年に一度だけの、ロマンチックなデート、憧れちゃうよね」
 凛ちゃんと私にも、一年に一日、特別なデートの日を、作っちゃおうかな。
「でしょーかよちんならそう言ってくれると思ったー」
 こう言う時の凛ちゃんの笑顔は、何度見ていてもやっぱり最高に可愛くて、凛ちゃんには絶対に言えないけれども、抱きしめちゃいたいと、思ったりもしちゃいます。
「だからー、私だってそう言うロマンチックなデートが嫌な訳じゃないって言ったでしょ?」
 真姫ちゃんは凛ちゃんにそう言いつつも、ちらっと、にこ先輩の方を見ます。
 にこ先輩、その視線に気づいているのかいないのかまでは解らないけれども、真姫ちゃんの方を見ながら、少しだけ、意気込んだ顔をしています。
 真姫ちゃんはにこ先輩にだけ、さり気なく伝えたいんだろうし、にこ先輩も気付かれないようにと思っているのだと思います。
 けれども、凛ちゃんと私には、どちらもバレバレです。
 凛ちゃんと、思わず目を合わせて、小さく笑い合っちゃいました。
 その時に、凛ちゃんが、窓際の飾り付けられた笹に、気付いたみたいです。
「あ、七夕飾りだにゃ」
 凛ちゃんが、小さな笹を指差しています。
「うん、知り合いに笹を貰ったから、部室用に持って来たのよ、七夕だしね。そうだ、皆願い事短冊に書いて、吊るしなさいな」
 そう言って、にこ先輩は今度は鞄から四人分の短冊を取り出します。
 にこ先輩のはピンク、真姫ちゃんのは赤、凛ちゃんのは黄色、私のは緑です。
 多分、にこ先輩の事だから、七人全員分用意して来てるんだと思います。
 みんな、願い事を書き始めます。
「どんなお願い書いてるのよ?ちょっと見せなさいな」
「恥ずかしいからダメです、見せません」
「えーケチ」
「ケチなんて言われても見せませんからね」
 にこ先輩と真姫ちゃん、楽しそうです、良かった。
「凛ちゃんは何書いたの」
「んー、はい。かよちんのも見せて」
 凛ちゃんのと、短冊を交換します。
 そこには、こう書いてありました。

 かよちんとロマンチックデートする

 凛ちゃん、嬉しいけど願い事じゃなくて、確定型になっちゃってるよ。
「じゃあ、今日帰ったら日にち決めようか」
 こういう事を、当たり前のように言わせてくれる凛ちゃんが、やっぱりとっても可愛いんです。
「うん!かよちんのお願いごとは、かよちんらしいね!」
 私が、短冊に書いた願い事。

 みんな、ずっと一緒に

 にこ先輩と、真姫ちゃんの事、お願いしてあげたかったけど、目に見えて解る書き方をしちゃうのはダメかなと思ったから、今居るミューズのメンバーみんなが、ずっと一緒に居られる事を、お願いしてみました。
 真姫ちゃん、短冊をどうにか見ようと周りを動き回るにこ先輩に、どうにか見られないように、必死で頑張ってる。
 本当にもう、これじゃあ二人が凄く仲が良い事、誰にでも直ぐバレちゃうよ?

 ねえ、にこ先輩、解っちゃうよね、真姫ちゃんて、本当は、凄く、解りやすいの。

 ねえ、真姫ちゃん、知ってる?
 本当はにこ先輩ってね、凄く、解りやすい人、なんだよ。

次回


07/08のツイートまとめ

d_AIRain

RT @akiman7: スランプって云っている人は自分が凄い才能だと思いこんでいるだけで実際そのスランプが実力なんじゃないですかねーとかんがえてます RT @ShunyaYamashita: 絵描き同士の会話でよく出る「スランプ」というものを経験したことがないのですが、これか…
07-08 19:37

にこまきって必然だよなあとずっと思っています。ラブライブの源である櫻子先生自らが物語に組み込んでいるのだから、それはもう世界の中の必然だと思います。私達が楽しむべきところは、それを櫻子先生含む三大先生がどう表現するかで、なのでアニメは完璧でした。 #ラブライブ #lovelive
07-08 08:21

昨日は仕事中ずっと、昨日を舞台にした花陽ちゃんの話を考えていたのですが、自分の中に花陽ちゃんがあまり育ってないのを感じて、愕然としました。希絵里海未まこ凛ちゃんならいくらでも出てくるのですが…日々精進ですね。必ず書きますが昨日を外れて残念(ーー) #ラブライブ #lovelive
07-08 08:17

プロフィール

雨泉洋悠

Author:雨泉洋悠
この世は光に満ちています。

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